赤井秀一さんと住んでみる3【沖矢昴】

99.返してもらうもの ページ2

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キッドが私に協力して欲しいことは、
電気が消えたら曲を流してくれとのことだった。


『…なんの曲流すの？』


快斗「…聞いてなかったのかよ…。
童謡だったら何でもいい。
俺はおねーさんのせいであの男に目を付けられてるから、怪しまれないように頼むぜ。」


『おっけー♪』




そしてコナン君が目的の紙のありかを見抜き、
段取りどおりオルゴールの音を鳴らす。


無事に絡繰箱を開けることができ、

中に入っていた交換日記を
大切そうに抱きしめている夫人を見て
Aは本物の愛を見ているような気がし、
とても優しくて、どこか羨ましいような…

そんな気持ちになった。




―――――


そして今なぜか、博士の姿をした怪盗キッドに男子トイレの１つの個室に連れ込まれている。

何かを考え込む仕草をしているキッド。


『……どうしたの？
…ていうか、男子トイレに連れ込まないでよ。』




すると頭上から声が聞こえた。


コナン「おい。お前、怪盗キッドだろ？」


『…あ。コナン君。』


博士「なんじゃコナン君！今トイレ中じゃぞ。」


コナン「なーにがトイレ中だ。
ズボン下ろしてねえし。第一Aさんいるし。」


『…うん。もう、さすがに無理があると思うよ。
私がいる時点で。』



そしてコナン君が一応変装を見破った経緯を話す。



快斗「…曲の選別はおねーさんだからな。」


『…なんでもいいって言ったのはそっちでしょ？』


快斗「…まさかあんたがそんなヘマすると思わなかったんだよ。」


『…すみませんね。知らなかったの。
日本に来たのここ1年ちょっとのことだもん。』



箱を開けなくていいのかと尋ねるコナン君にキッドはその経緯を話す。


コナン「なるほど。
もうチェック済みだったってわけね。」



快斗「まぁここへは…
売られたケンカを買いに来ただけだから、
今回はこの辺で帰らせてもらう…って
あれ?開かねぇ…」



昴「帰る前に返していただこうか…。
君が撮った私の写真を…。
アレが出回ると困るんでね…。」




どうするの？と言わんばかりに事を見守っていたAに目をやり一言。



快斗「悪いが、我慢してくれよ。」



そう言われた瞬間再び電気が消え、
いつの間にかAの両手は手錠で拘束されて
口にガムテープをされていた。


『…！！』


あまりに一瞬の出来事に驚愕して固まっていると、
コナン君にライトで照らされた。

当然キッドは消えている。



コナン「…Aさん！？」



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