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82.仕返しかご褒美か ページ35

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赤井side


…俺は、いつものように彼女より早く目覚め、
いつものように変装をし、コーヒーを淹れようとキッチンに立つ。

…いつものように昨夜抱いた彼女の名残りに思いを馳せながら。
何度抱いても足りない。
むしろ24時間でもいいと思った。


キッチンに立ったままコーヒーをひと口すすると、キッチンの扉が開く。
そこに立つのは当然愛しい彼女。
先程の不純な考えを一旦奥底に押しやる。


秀一「…A。」


Aは俺の姿を見るなりパジャマ姿で駆け寄ってきて、ぎゅっと首筋に抱きついた。

俺は当然それを受け止めて、全力で抱きしめ返す。


おはようは言わせてもらえなかった。



秀一「…どうした?今日は随分と積極的だ……な。」



な。と言ったところで首筋に3度ほど痛みが走り、
一気に状況を把握した。

気が済んだのか少し身を引いた彼女を真顔で見つめる。


『……ふっ…。』


呆然とした俺に挑戦的な笑みを残してバスルームへ消えていくA。


秀一「…随分可愛いらしいことをしてくれるな、
A。」



―――――


Aside


少しときを遡る。


『…ん。』


赤井さんは先に起きたのか、誰もいないベッドルームで目が覚めた。


いつものように今日の服を決めておこうと数着持って姿見の前へと向かう。


そして自分の胸や首筋のかなり高い位置にまで散らばる赤い痕跡を見つけた私は、持っていた服をすべて床に落とした。


『……あれほど、言ったのに…!』



―――――



赤井side


彼女がシャワーから戻ってくるのを、残りのコーヒーを飲みながら待つ。


彼女が跡をつけた位置はハイネックでは到底隠れそうもない。

しかし、彼女のそんな行動も俺にとっては愛おしくて堪らないものだということを、Aはわかっていない。



再び扉が開き、私服に着替えてきたA。
首には真夏だというのにストールを巻いている。




秀一「気に入らなかったのか?」



『昨日言いましたよね?
夏だし暑いし、着たい服が着られなくなるから、首にはつけないでって。』



…そうだったか?

……言われてみれば、
昨晩下に組み敷いた彼女が途切れ途切れにそんなことを言っていた気もする…。



『さっきのはお返しです。
涼しい服が着られなくて、どれほど困るか味わってくださいね?』


再び挑戦的な笑みを浮かべるA。


秀一「…A、俺にとってこれは、最大のご褒美なんだよ。」


俺は彼女の赤い唇にお礼だとキスを与える。



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Alice(プロフ) - kaoruさん» 嬉しいコメントありがとうございます!私も緋色の映画が待ちきれなくて、何とか赤井さんに愛されたい(笑)と思って作ってしまいました!楽しんで頂けると嬉しいです! (2020年8月4日 0時) (レス) id: a006ba535f (このIDを非表示/違反報告)
kaoru(プロフ) - はじめまして!緋色映画やるって聞いてからまた赤井さんに沼っている時に、この小説を見つけてしまって…。面白すぎて一気読みしました!!続きが気になりすぎます。応援してます、頑張ってください! (2020年8月3日 23時) (レス) id: ecb16dd86f (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - レーナさん» コメントありがとうございます!嬉しいです!(^^) (2020年8月1日 9時) (レス) id: a006ba535f (このIDを非表示/違反報告)
レーナ - めちゃくちゃ面白い夢小説発見☆続き楽しみにしてまーす!!!頑張れんこん! (2020年7月31日 23時) (レス) id: c89295cbe6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アリス | 作成日時:2020年7月30日 11時

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