65.優しい人 ページ18
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ポアロで最近仲良くなった少年がいる。
名前はゆうた。
コナンくんたちと同じ小学校だけど、
クラスは違うらしい。
今日のポアロはちらほらお客さんがいて、
安室さんと梓さんがせっせと業務をこなしている。
Aはいつものカウンター席ではなく、
少し離れたテーブル席で資料を広げ、
論文を進めていた。
なにやら用事があるという安室さんのシフトが終わるのを待っている。
ゆうた「ねぇねぇ。おねーさんってかれしいるの?」
ゆうたはいつも唐突に話しかけてくる。
『うん。いるよ。』
進んでいるのかよくわからない論文から目を離しそれに応える。
ゆうた「まじ!?それって、どんなひと!?」
『世界で1番優しい人だよ。』
ガシャンッ
皿を割ったような音が店内に響く。
梓「…あ、安室さん!大丈夫ですか!?」
透「え、ええ!ちょっと手が滑ってしまって!」
透(世界で1番優しいだと!?赤井が!?)
ゆうた「あむろさんより、やさしいの?」
『…ど、どうかな…?』
この後安室と約束があるため、
迂闊なことを言うと後が怖いと思った。
ゆうた「でもさ!
(小声)やさしいやつほど、うらがあるって母ちゃん言ってたよ!
(小声)だから、あむろさんも絶対なにかあると思うんだ!」
それを聞いてにやけるのが止められないA。
『…(小声)何かって、何だと思うの?』
ゆうた「(小声)たとえばさ、
おねーさんのジュースにどくやくとか入れてさ…。」
透「それはありませんよ。
まあ…、惚れ薬なら入っているかもしれませんけどね。」
そう言って私の目の前に紅茶、
少年の前にはオレンジジュースが置かれる。
透「君には子供らしくジュースを差し上げますから、
飲んだら早く帰った方がいいですよ。
親御さんが心配しますから。」
あくまであむぴスマイルを崩さないで言った。
少年は今までの会話がなかったかのように
目をキラキラさせてオレンジジュースを飲み干し、
ねーちゃんまたな!と言って走って帰って行った。
透「…嵐のような子ですね…。」
『…大人気ないですよ。子供相手に。』
透「…言っておくが、
断じて赤井は優しくないからな。」
『…まさか、赤井さんのこと優しいとか言ったことに動揺してお皿割ったんですか?』
透「……皿なんて割ってない。」
『木っ端微塵に割れた音がしてましたけど?』
透「…割ってな「安室さーん!割れたお皿どうしますー?」」
『ほら。』
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Alice(プロフ) - kaoruさん» 嬉しいコメントありがとうございます!私も緋色の映画が待ちきれなくて、何とか赤井さんに愛されたい(笑)と思って作ってしまいました!楽しんで頂けると嬉しいです! (2020年8月4日 0時) (レス) id: a006ba535f (このIDを非表示/違反報告)
kaoru(プロフ) - はじめまして!緋色映画やるって聞いてからまた赤井さんに沼っている時に、この小説を見つけてしまって…。面白すぎて一気読みしました!!続きが気になりすぎます。応援してます、頑張ってください! (2020年8月3日 23時) (レス) id: ecb16dd86f (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - レーナさん» コメントありがとうございます!嬉しいです!(^^) (2020年8月1日 9時) (レス) id: a006ba535f (このIDを非表示/違反報告)
レーナ - めちゃくちゃ面白い夢小説発見☆続き楽しみにしてまーす!!!頑張れんこん! (2020年7月31日 23時) (レス) id: c89295cbe6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アリス | 作成日時:2020年7月30日 11時