『甘 酸 っ ぱ い。』【赤木路成】

隠す ページ6

あれから体育館へ通うようになって2週間...



赤「お、Aはよー」



『ざーす！』



ア「いや、見た目に反して雑いわ！」



『アラン先輩ナイスツッコミです』



ア「せやろ？...っやないわ！」



北「朝っぱらから元気やなぁ〜」



「「「はざーす。」」」



大「むっちゃ揃うやん」




と、まぁ、こんな感じで

先輩方と仲良くなれたのはいいものの...




角「おはよー」



「あっ、おはよー！」



銀/治「「はよー！」」



侑「……」



この、金髪だけは態度悪いっ…！




腹立つ...



治「おい、挨拶くらいせえや」



侑「ああん！？なんでこないな奴にせなあかんねん！」



始まった、恒例のツインズの喧嘩



『はぁ...』



赤「どないしたん？あ、侑？」



『そうなんですよ、なんか態度悪うて…なんかしたかな…』



気が重いわ…まじでなんなんアイツ



しょげていると、ぽんぽん、と頭を撫でられた



…ん…？撫でられた？



誰に？



『！？あっ赤木先輩！？』



赤「気にせえへんでええよ、そのうち侑もなついてくるわ、悪いやつやないから慣れるまで待ったってな」



にぱっ！と効果音が着きそうな笑顔でこっちを向く先輩



『.......っ//』



頭に先輩の手が乗せられてるって思うと恥ずかしい



今の私の顔はきっと赤いだろうな…



『あ、の、先輩.......』



「ん〜？」



『その.......手.......』



「え？.......あっ、すまんな！！！」



慌てて手を離す先輩



あ、顔赤い



『ふふ、いえ、大丈夫です』



「ほら！あの！やましい事とかやないから！」



『やまっ！？わ、わかってますよ！！』



「ああぁ〜〜〜〜〜、死にそう.......」



『なんで！？』



「なんでもや」



なんて、今日も２人で笑う


話したりとか、笑いあったりとか



ほんとに、ほんとにどこにでもある出来事だけど


好きな人となら、どんなことでも特別で



『あっ、先輩、北さん呼んでますよ！』




「ほんまや、ほな行ってくるわ〜！」



些細な会話でも楽しくて



『はい！頑張ってください！』



幸せで



「おう！またあとでな！」




「じゃあな」じゃなくて「またあとで」って言ってくれることが嬉しくて



そんなあなたが好きで



大好きで



だからこそ、苦しくて




『はぁ...』




悲しくて





幸せなことが怖かった




貴方に出会ったことも忘れてしまいたい思った








だって私は――――――――――…

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