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六十五話 お詫び ページ16
「何で彼女の為に此処まで・・・」
私の目を見て少しだけ信用してくれたのか、不思議そうに私に尋ねた。
肩の力が完全にとはいかないが、かなり抜けている。もう少しで、完全に信用してくれるだろう。
「・・・酷いことしちゃったから」
自然に目を細めながら続けて話す。
空気がぴしりと此処だけ固まっているみたいに冷たくて、ひんやりしている。
「私は、組合を近々辞める」
「なっ!貴方、誰よりも忠誠を誓っていたでしょ!?」
モンゴメリちゃんは私の元へ駆け寄って、肩を揺らす。私は涙が出そうになるけれど、ぐっとこらえながら言った。
「ううん、もういいの。私には向いていないことに気が付いたから」
「・・・そう。でも、この抗争が終わるまでは辞めないんでしょう?」
「そうだよ。私は、ゼルダさんの為に此処に入ったんだから」
笑顔を取り戻しながら私は言う。心配をかけて、成功率を下げてはいけない。
「お願い。途中で私を引き剥がしても良いから、私と一緒に飛び降りて。今の敦には組合全員の目を集められる。だから」
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作者名:赤菊 藍 | 作成日時:2018年10月2日 19時