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六十四話 上司として部下へエールを ページ15
「頼み?」
「うん。頼み」
敦は怪訝そうに私を警戒している。私は更に口角をあげ、笑った。
「君、此処から降りるつもりでしょう?・・・私も一緒に連れてってくれない?」
敦の方へゆっくりと歩きながら、顔を覗き上げた。イエローとパープルの瞳がぐらりと揺れた。横目にモンゴメリちゃんを見たら、心配そうにこちらを見ていた。
「何言ってるんだ。虎の力を持つ僕はギリギリ行けるかもしれないけど、君は?どうするんだよ」
「君の背中に張り付いてここから飛び降りるよ。乱歩のところまで連れてって」
「何で僕が君の為に乱歩さんの所へ___」
会話をポンポンとしていると、私が希望していた言葉が出てきたので、敦の目の前に指をビシッと向けた。
敦は私と目を合わせた。
「モンゴメリちゃんの為だよ。敦」
「あたし?」
私は苦笑いしながら言った。
「モンゴメリちゃんは、此処に居るべきじゃない。抜けて、安全で温かい場所に居るべきなんだよ」
「・・・」
「私がモンゴメリちゃんの姿になって組合いの目を引き付けながら地上に降りる。その隙に、モンゴメリちゃんは白鯨の脱出ポットから逃げて、安全な場所へ行って」
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作者名:赤菊 藍 | 作成日時:2018年10月2日 19時