拗ねてみた前編(フェリシアーノ・ヴァルガス) ページ1
(まず前提としてここでは兄妹設定で、Aはロリです)
「お兄ちゃん……」
わたしの兄であるフェリシアーノ・ヴァルガスは書斎の机に向かって何やら難しい事を書いていた。ジョーシという人がここに沢山置いてきたそうだ。「レイはここで絵本でも呼んで待ってて〜」と言われ、書斎近くのソファーに座らせられたがかれこれ2時間以上は経っていた。お兄ちゃんが持ってきた絵本は読み終えてしまっていた。それに耐えかねたわたしはお兄ちゃんの脚を叩いてみる。さすがにわたしの様子に気がついたのか抱っこしてお兄ちゃんのお膝の上に座らせられた。
「あれ、レイ、どうかしたの?あ、そっか。もう絵本読んじゃったんだ。追加の絵本持ってくる?」
わたしはフルフルと首を横に振った。
「そっか。それじゃあ、ココアでも飲む?」
「のみたい!」
「わかった。ちょっと待ってて」
違う。そうじゃない。ココアは飲みたいがそうじゃない。わたしはただお兄ちゃんにかまって欲しいだけだ。書斎を出ようとするお兄ちゃんの服の裾を引っ張った。
「……レイ?」
「お兄ちゃんのバカ!!知らない!」
「ヴェ!?」
違う。こうじゃない。わたしはただかまって欲しいだけなのになんでこんな最低な言葉が口から出るんだ。そんな自分に嫌気がさして泣きながら書斎を出た。
わたしはただお兄ちゃんにかまって欲しい。それだけだ。
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作者名:ame | 作成日時:2023年9月12日 23時