55話 生きた心地がない時間 一時間目 ページ8
◯
「そういえば、Aってなんか特技とかある？」
『特技？』
莉桜とカエデと話していると、いきなりそんなことを聞かれた。
『莉桜は……英語得意だったよねー』
「カエデはプリン馬鹿？」
「バカって何よー！」
「あっはは、ごめんてー」
カエデと莉桜がじゃれあっている。
「でー、Aはなんかある？」
『んー、特技かー…』
「昔なんか習ってたとかないの？」
『あぁ、それなら一つ……………やっぱなんでもない』
私が下手に誤魔化したせいで「えー！なにそれ気になるー！！」と興味を持たせてしまった。
んー、言っちゃうと私のイメージが崩れる…
「教えてよ〜」
「ほら、彼氏くんも気になってるよ？ねー」
隣の席で教科書を顔に乗せて寝ているカルマくんの方に視線を移す。
すると、視線に気づいたのか、ゆっくりと教科書をずらし「…ん、？」と眠そうに目を覚ました。
やば、色気。
「どうかした？」
『あ、いや、ううん。ごめんごめん、なんでもないよ〜』
「？」
カルマくんはまた寝始めた。
カエデと莉桜の方に体の向きを戻すと、やっぱりまだ「で、結局何習ってたの〜？」と聞かれた。
だめだ、イメージ崩壊は避けたい。
『ひ・み・つ♡』
「…」
「…」
『やめてそんな目で見ないでよ』
すごく冷めた目で見られた。
かなちいかなちい。
『私のイメージが崩れるから教えなーい』
「すでに崩れまくってるよ」
「てかAのイメージって何」
『可愛い天使みたいなか弱い女の子』
「既にそんなイメージない。教えろ」
『おい』
誰にも言うつもりなかったんだけどなぁ…
いい思い出でもないし。
『…………ダンスだよ』
「ダンス？A踊れるの！？」
『まぁ、それなりには…でも、踊れるだけじゃダメなんだよ』
「え？」
『ごめん、なんでもない！…お手洗い行ってくるね〜』
そうだ…いくら踊れても意味ないんだよ。
〇
「Aちゃん、帰り寄りたい所あるんだけど、一緒にどう？」
『え！もちろん！！』
サンタクロースみたいな持ち方でスクールバッグを持っているカルマくんは、個人的に性癖すぎる。
すきだーーーーー
手っ取り早く片付けを済ませる。
『ごめん、お待たせ！』
「ん、じゃ、行こー」
ん、って可愛いな。
とか思いながらカルマくんの横を歩く。
やっぱり高身長っていいなーとか、イケメンだなーとか、声も好きだなーとか思っていると、カルマくんが口を開いた。
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Runa☻ - 業くんに「イケメンだぁぁぁ！！」って言いたくなるような作品で心臓が持たないです(^o^;)よって、この作品好みという事です！！ (7月27日 21時) (
レス) @page27 id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
りるる - はああぁあぁぁん… (2023年2月3日 22時) (レス) @page19 id: bfd3ef8afe (このIDを非表示/違反報告)
りるる - イ……ケメン、だぁ… (2022年9月3日 8時) (レス) @page19 id: c3325bc4c5 (このIDを非表示/違反報告)
奏 - 面白すぎィィ！業君…(｡ ｰ`ωｰ´) ｲｹﾒﾝ…分かってたけども…イケメン… (2022年3月23日 0時) (レス) id: 06688e95b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kabi | 作成日時：2022年3月16日 19時
