69話 3人の時間 ページ23
○
お肉を捏ねていると、カルマくんたちがキッチンに遊びに来た。
「順調ですか？」
『はい！』
「手伝おうか？」
『んー……今は大丈夫！』
『殺せんせーがやったらすぐ終わるよね』「手料理だからいいんです｣なんて話していると、前髪が目にかかってきた。でも今は手がベタベタで触れない。
だから、カルマくんにテーブルに置いているヘアピンで留めてほしいと頼んだ。
「赤いやつ？」
『そう！』
「………はい、オッケー？」
『おっけー！ありがとう！』
カルマくんとの些細なこと一つひとつが嬉しくて、ついにまにましてしまう。
「ヒューッ！！！カルマくんイケメン！！！！」
「殺せんせー、そういうのいいから」
ハンバーグを焼いて、ソースを作る。
スプーンで味見をしてみると、なかなかいい出来だった。
『カルマくんも味見する？』
「あー」
いきなり口を開いたのに驚いて、急いで掬う。
『あー』
「………！ おいしい！」
「せ、先生も、あー」
『はーい』
もう一度掬って殺せんせーの口に入れようとしたら、カルマくんに止められた。
「違うスプーンにして」
『あ、うん…！』
「すみません、つい美味しそうで」
殺せんせーは少し頬を赤くしている。
『私も何も考えてなかった』
「危なっかしい…」
違うスプーンを取り出して、先生にも味見してもらう。
「ん〜！美味しいですね！」
『良かった〜！盛り付けるからちょっと待ってて！』
○
カルマくんに白米をよそってもらったりして、3人で食卓を囲む。
一斉に手を合わせ、私はサラダに、2人はハンバーグに手を伸ばす。
「ウマーっ！」
「めっちゃ美味しい！」
『へへ、良かった』
パクパク食べていく2人を見て、嬉しくなる。
こんなにも美味しそうに食べてもらえるのは、料理好き冥利に尽きる。
私が味噌汁を飲んでいると、殺せんせーが口を開いた。
「今日はなぜお2人でいるんですか？」
「勉強してたんだけど、気づいたら天気がこんなになってて｣
『止んでから帰るのも、今帰るのも危ないと思ったからお泊まり会になった、ってわけです』
「なるほどなるほど……って、あんなことやこんなことはしちゃダメですからね！？」
「『しないよ！！』」
食い気味に否定すると、なぜか殺せんせーは満足気にしていた。
○
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Runa☻ - 業くんに「イケメンだぁぁぁ！！」って言いたくなるような作品で心臓が持たないです(^o^;)よって、この作品好みという事です！！ (7月27日 21時) (
レス) @page27 id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
りるる - はああぁあぁぁん… (2023年2月3日 22時) (レス) @page19 id: bfd3ef8afe (このIDを非表示/違反報告)
りるる - イ……ケメン、だぁ… (2022年9月3日 8時) (レス) @page19 id: c3325bc4c5 (このIDを非表示/違反報告)
奏 - 面白すぎィィ！業君…(｡ ｰ`ωｰ´) ｲｹﾒﾝ…分かってたけども…イケメン… (2022年3月23日 0時) (レス) id: 06688e95b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kabi | 作成日時：2022年3月16日 19時
