8話 ページ10
ｼｬﾝｸｽ「船は手に入れたし、金もあるし…宴でもするか！！」
ﾔｿｯﾌﾟ「アホか！手に入れたもんすぐ使っちまってどうすんだ！！」
『シャンクスも宴好きなんだな〜！父さんみたいだ！！』
ｼｬﾝｸｽ「Aはどうだ？宴、好きか？」
『皆で飯食って、歌ったり騒いだりするやつだろ？楽しかったなって記憶はある』
もちろん何を話したかなんて覚えてないし、そもそも3歳の自分が大人と会話らしい会話ができていたかも怪しい。
それでも、皆が笑顔で話して、飲み食いして、歌を歌って。
とても幸せな空間だったことは覚えてる。
…父さんと一緒にいたっていうのもあるだろうけどさ。
ｼｬﾝｸｽ「……宴をするにはもっと船員がいないとだよな！さしあたって必要なのは…」
ﾔｿｯﾌﾟ「コック、航海士、船医だな。ひとまずは」
ｼｬﾝｸｽ「音楽家もな！」
ﾔｿｯﾌﾟ「それ最重要じゃねェだろ！！」
ヤソップに注意されてるシャンクスを見ながら思う。
船長シャンクスで大丈夫なのか？
まぁ、おれもシャンクスの船だから乗ったわけだし、それが約束だったわけで。
それにしても…
ﾔｿｯﾌﾟ「お前楽観的すぎるぞ！？」
ｼｬﾝｸｽ「だっはっはっ！心配性だなヤソップ！」
ちょっと立場が逆だよな。
『あ、そうだ。シャンクス』
ｼｬﾝｸｽ「ん？どうした？」
『一つ気になることがあったんだけど、その…コック？が見つかるまで飯どうすんだ？2人とも料理できるのか？』
おれがそう聞くと2人はピシッと固まる。
え…？できない、のか？
『…シャンクス、包丁って持ったことあるか？』
ｼｬﾝｸｽ「ナイフならまぁ…多少は、な…」
『攻撃以外で刃物使ったことは？』
ｼｬﾝｸｽ「…ねェな。お前は？」
ﾔｿｯﾌﾟ「逆にあると思ってんのか…」
『じゃあおれが作るな』
「「え！？」」
『な、なんだよ。2人ができないならおれしかいないだろ？』
ｼｬﾝｸｽ「いやそうだが、料理できるのか？」
『馬鹿にすんな。どんだけ一人で生きてきたと思ってんだ』
言ってて悲しくなってくるけどしかたない。
それが事実で、現実だから。
ｼｬﾝｸｽ「そうか。いやぁ頼もしいなぁAは！」
ﾔｿｯﾌﾟ「自分がダメ人間になっていく音がする…」
『今も十分だ』
ﾔｿｯﾌﾟ「急に毒吐くなよ！！」
ｼｬﾝｸｽ「だっはっはっ！！！」
過去はいいんだ。
コイツらが、おれの新しい家族になるんだから。
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作者名：しゅがぁ | 作成日時：2022年11月15日 0時
