Short Story . (ページ18)

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リレーが始まった。

飛び出しそうなぐらい大きな鼓動を抑えながら

待機している勇太を見守る

「…頑張るから、俺」

さっき言われた事をふ、と思い出す

飛び交う声援

勇太は明るくて優しくて面白くて

…まあ、かなりモテるわけで。

でも、モテるのは勇太だけじゃなくて

隣のクラスの平野くんも。

二人は毎年選抜リレーのアンカー。

一年生の時は、勇太のチームが勝って

去年は、平野くんのチームが勝った

今年はどうなるんだろう、

不安と期待が同時によぎる。

周りの声に負けない様に、

私も声が枯れるぐらい精一杯応援した

勇太達は最後だから、

まだ走順は回ってきて無い

目が合うとこっちに向かってピースをした

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クラス対抗だから、チームは全部で4チーム

今のところ、平野君達が勝っていて

勇太の不安そうな表情。

いよいよ、バトンが渡された

毎年の如く他の2チームはどんどんと抜いて

あとは平野君のクラス、だけ、。

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先にゴールテープを切ったのは、

『………やっ、た、！！』

勇太だった。

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息を切らしながら戻ってきた勇太に声を掛ける

『…おつかれ、さま』

「ありがとA、笑

あ、さっきの『私も好き』

え、？」

…思わず、勇太に抱きついた

「…よろしくな、A」

『ふふ、こちらこそ』

end.