11話 ページ13
kn side
翌日の昼休み。
いじめも止めてくれたし、今日は大丈夫だよね…
古也くん、まさか会えるなんてな…
いつもお昼は屋上で食べているため、階段を上がる。
ガチャ、と音を立てて開いた扉の奥には、青空が広がっていた。
少し雲がかかっていたけれど、それでも美しく感じた。
でも、そんな清々しい気持ちはすぐに無くなった。
何故なら、目の前に…
昨日の奴らがいたのだから。
「あれ、お前が来るとはな！」
…最悪だ
「なーにしに来たんだ？自ら殴られに来たのか？」
口角を露骨に上げて問いかけてくる。
思わず後ずさる…が、
すぐ後ろは壁で。
「…！」
「あれあれぇー？それは弁当箱かなー？いただいちゃおー！！」
パッと手に持っていた弁当箱を奪い取られる。
乱暴に扱ったせいか、彼らが蓋を開けた中身はぐちゃぐちゃになっていた。
「うっわ、きったな！こんなもんいらねぇわ！」
グシャ、と床に投げつけられる。
弁当箱を包んでいた袋は僕に向かって投げつけられた。
「あ、あとついでにこれもやるよ」
何かを投げるような素振り。
慌てて身構えると、バチバチと小さなものが身体に叩きつけられる感覚が襲った。
目を開いてみると、それは砂利のようなものだった。
大きさが大きくは無かったため、怪我に至らなかったのだけが救いだろう。
僕の周りは大惨事になっている。
一筋の涙が零れ落ちる。
ポタ、と床を涙が濡らす。
「ねぇ！！ちょっと！！」
彼らを押し除けるようにして入ってきたのは、
…古也くんだった。
「…ぁ…」
声が出ない。
そのまま彼は続けた。
「昨日も言ったよね？いい加減にしてよ」
彼の冷たい声が辺りを響かせる。
その声に怖気ついたようにしてクラスメイト数人が逃げようとした…
その時だった。
「おいおい…それはないんじゃないの？」
低い声が、苛立ったように耳を刺した。
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sh side
確か今日の昼休み、屋上だったな。
どうせ昨日の続きみたいなやつだろ。
そう思いながら俺は足を急がせた。
少し遅れてしまったが…まぁ間に合うだろう。
扉に手をかけた時、首謀者であろう明石の声が聞こえた。
「ねぇ！！ちょっと！！」
丁度いい。
これが作戦の山場、ってところか？
「昨日も言ったよね？いい加減にしてよ」
その一声の後、俺は扉を開け、一歩を踏み出した。
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あおみどり(プロフ) - mimiさん» コメントありがとうございます！感想嬉しい限りです！！励みにして活動させていただきます…！ (2021年1月3日 23時) (
レス) id: 65d1867b2a (このIDを非表示/違反報告)
mimi - 今更で申し訳ない(T-T)完結おめでとうございます！見始めた時は登輝くんの弱々しい、可愛い声を想像していたのですが、だんだん元気になってのちに、kntkさんの声にしか聞こえなくなりました（笑）凄く感動しました！ありがとう (2021年1月3日 22時) (レス) id: f51bfd6fbd (このIDを非表示/違反報告)
あおみどり(プロフ) - アイさん» コメントありがとうございます！ありがたい言葉嬉しい限りです〜！！番外編、絶対書こうと思ってるので、是非また見てください！ (2020年11月13日 23時) (レス) id: 65d1867b2a (このIDを非表示/違反報告)
アイ - 完結おめでとうございます！！更新されるたびに飛んできてました(笑)shさんとknさんの距離が回を進めるごとにどんどん縮まっていって、尾も白かったです！更新お疲れ様でした！番外編…！可能ならば書いていただきたい！長文失礼しました。 (2020年11月13日 17時) (レス) id: d956bb37b9 (このIDを非表示/違反報告)
あおみどり(プロフ) - アイさん» コメントありがとうございます！今後もあおみどりの小説にお付き合いいただけると嬉しいです！更新頑張ります〜！ (2020年10月22日 20時) (レス) id: 65d1867b2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおみどり | 作成日時：2020年10月14日 7時
