キバナコスモスの約束【蜂楽廻】

日課 ページ4

『よし』



身支度を終え、洗面所をあとにし、リビングに向かう



『ぁ…』


と、忘れ物に気づき自部屋にもどり、机の上に置かれたあるものを優しく手に取り


『忘れるところだった！よかった〜』



ふぅ、と胸をなでおろし、それを見つめると自然に笑みがこぼれる



そして制服のポケットに大事にしまう




この黄色いコスモスの髪留めは、今や縛る必要のあまりない私の髪の長さにとっては不必要なものであるが、毎日肌身欠かさず持っている
それくらい大事なもの………


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母が準備してくれていた朝ご飯も食べ終わり、学校の支度はできた



そして毎朝の日課
仏壇の前に行き、お線香をあげ、手を合わせる



『お父さん、行ってきます！』




父は私が小学生の頃、病気で亡くなった
それからは、母と二人でこの家に暮らしている



母「気をつけてね」




玄関まで母が見送ってくれる


『うん！ありがとう。お母さんもゆっくり休んでね！じゃ、行ってきます！』

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