12話 ページ12
あいつが死んで、次の日に2人目の審神者が来た。
女の審神者だった。
俺達を見て話が違うだの何だのと、
最初は暴れまわっていた。
2人目の審神者は、大体短刀と加州に暴力を振るっていた。
1人目の審神者同様、鬱陶しいと
背も1番高くなければ、1番美しくもない、
頭が良いわけでも強いわけでもない
そんなお前をどうして、どうやって
愛すというんだ、と
審神者は血を吐こうが、骨が折れようが御構い無しに暴力を続ける。
1人目と違い、折れそうになっても続けていたんだ。
だが、この本丸で折れたやつは1人もいない。
それは加州の旦那が愛されようとする事をやめ、
己の感情を消し、
俺達がなるべく傷つかないよう
審神者の代わりに部隊編成をし、
出陣時には最も良い作戦を出していたからだ。
そのおかげで、この本丸は過去最高の功績を叩き出した。
すると、審神者は加州を近侍に置き
全ての仕事を押し付けた。
加州はそつなく全てをこなしてみせた。
それは、審神者に絶対服従を示す事で
言霊の使用を防ぐためだった。
ある日俺達に旦那は言った
審神者を殺した
今から政府に交渉を持ちかける、と
馬鹿な彼奴は加州は自分の都合の良い手駒だと思っていたんだろう。
だから不意をついて殺された。
そして、加州が政府に交渉した内容
それは次の審神者を自分で選ぶこと。
それが出来ないのなら、
自分達は自ら死ぬと。
加州は分かっていたんだ。
この本丸の齎した利益を、
そして、この本丸がなくなるとどうなるかを
政府はやむ終えず、それを了承した。
そして選ばれたのがあんただ、大将
そう言って薬研君はテーブルから私へと目線を移した。
「加州に幸せになってもらいたいって
心から思っている。
加州を辛い目に合わせたのは人間だ。
だが、幸せに出来るのも人間なんだ」
ー………彼の、本音が聞きたい。
どうすれば良いかな？ー
すると薬研君は、ははっと安心した様に笑い
本音でずっと話しかけてりゃ、
自然に旦那も出ちまうだろうよ
と彼は嬉しそうに言った。
とはいっても、
本音といったって、彼にどこまで言って良いものなのか、
もしかしたら、この話題に彼は触れられたくないかもしれない。
しかし、いつかは話さねばならない話題でもある。
では話の切り出し方は
と、うんうん唸っているうちに日は登り、
また沈み、と何回か繰り返していた。
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赤羽美海(プロフ) - 槝さん» コメントありがとうございます！！私的に三日月よりも初期刀の加州に「自分は1番古株だから、どんなに苦しくても頑張らなきゃ」って思ってたら萌えるな、と思い作りました。私も楽しく書かせてもらっているので、楽しいの共有が出来て嬉しいです！ (2018年9月14日 18時) (
レス) id: 49475d5f9c (このIDを非表示/違反報告)
槝 - 楽しく読ませて頂きました！ボス＝三日月が多いのは同感です、自満で小説書くくらい思ってたので共感者がいて嬉しかったです＊ (2018年9月14日 7時) (携帯から) (レス) id: 46e1741f78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤羽美亜 | 作成日時：2018年7月25日 18時
