傷付きたくない。【赤葦京治】【及川徹】 (ページ25)

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２４秒ページ25

『んーじゃあ控え室に各高校ごとに荷物置いてきてから8:30までに体育館集合！』

「わかった」

「はーい」

「A，マネージャーに伝え終わった？」

『ん，京治はもう準備終わったの？』

「大体はね」

『そっか！じゃあネット立てよ！』

ネット立てながら昨日のこと話せるかな，

『そう言えばね，昨日ね，美玲ちゃんといたじゃん？』

「なにもされなかった？」

『何もされなかったっていうか…んーなんというか本当は悪い子じゃないんだよ．』

どう言うべきか迷う

プライベートなことだから全て言えるわけではない

『とりあえず，事情があってあんな態度だったみたいな！だからこれまでのことは忘れてまたやり直すことにした！』

「そうなんだ，Aありがとう」

『私は話聞くぐらいしかしてないけどね，？』

でも，よかった

・

oikawaside.

「おい，クソ川」

「岩ちゃん，」

「なにメソメソしてんだ男だろ」

「だって」

…Aがあんなに幸せそうなのに入っていけるわけない

「好きな奴に好きな奴が居たら諦めんのかよ」

諦めたくない

だって約10年間も，片想いしてきたのに

「バレーには強気なくせに」

弱気になってるクソ川きもちわりぃとか横で聞こえるけど

絶対に俺の方がAのこと好き

・

9年前

小学校低学年の頃

『えっと，及川くん…でいいんだよね！』

「え，あ，うん．Aさんだよね」

今より大人しかった俺は初めて話しかけてくれたAに変な態度だったと思う

『そういえばさっきこれ落とさなかった？』

「これ，っ」

俺が無くしてたと思った大事な，岩ちゃんからもらったキーホルダー

『やっぱりあってた！』

『及川くんがいつもつけてるの知ってたから．へへ』

「ありがとう」

その笑顔に惚れていた

ずっと見ていたい笑顔

「あの，さ」

「Aちゃんって呼んでもいい！？」

『全然いいよ！私も徹くんって呼んでもいい？』

「うれしい，！」

それから

呼び方は呼び捨てになって

岩ちゃんと3人でバレーして

中学校に入って

マネージャーと選手になって

楽しかったね