【ハイキュー!!】ゆるふわヤンキーガール【赤葦京治】

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どうやらAに後ろから目隠しされていた俺は、ようやくAの手から逃れることができた。


いやしかし、やはり彼女は馬鹿力だとつくづく思う。


男子高校生が少し本気を出して腕をどかそうとしているのに、震えながらも対抗してくるのだから。



そして、今気付くあること。




「………ここ………どこだよ……………！？」


いや、さっきの話で「前の景色見たことあるかも知れない」とか言ってたけど、そういう気がするだけで実際はどこか分からないんだよ。


対するAは、ニコニコと意味有りげな笑顔で俺を見つめるだけ。


周りは路地裏を出たところから草が辺り一面に生えていて、どこかの原っぱのようなところになっている。


辺りを見回していると、背後からいつもの澄んだ声が聞こえてきた。




「もうすぐ来ると思うよ〜、何かは教えないけどね。」


「うわ、気になる………てか学校どうするんだよ。」



腕時計を見ると、あと5分で学校に着かなければ遅刻確定な時間だ。


まあ、ここではお決まりのセリフが来るんだろうけどな…………




「え？学校？サボるに決まってんじゃん。」


(はい来た。)



心の中で静かにツッコミを入れる。


ヤンキーの定番“サボり”。


Aは常連だからな…………もう教師もお手挙げ状態だ。


え、俺はサボるのかって？まあ、サボるよ。


先生には一応いい顔してるし、大丈夫だろ。多分。



多分。

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