【ハイキュー!!】ゆるふわヤンキーガール【赤葦京治】

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「Aっ………！！」








Aが、倒れた。


目の前で力無く倒れるAの方に、咄嗟に滑り込む。

……試合より速く滑り込めた気がしなくもない。


幸い、俺が下敷きになったので頭は打っていないようだ。

俺の背中はAの頭を受け止めたのでジンジンしているが、今はそんなこと言ってられない。






「A……！」




起き上がり、Aの頬をペチペチと軽く叩く。

顔は真っ青で、体は少し痙攣していた。





「あっ……Aちゃん！大丈夫！？」



「赤葦！Aどーした！」




さっきまで状況が飲み込めず呆然としていた先輩達が、あわてて駆け寄ってくる。

無理もない。さっきまでピョコピョコ動き回っていた奴がいきなり倒れだしたのだから。

俺だってそうなると思う。





「ん……」


「A！大丈夫か？」





俺の腕の中で、うっすらと目を開けるA。


まだ意識が朦朧としているのか、状況を飲み込めていないようだ。




「赤葦……？どーしたの……？」



「倒れたんだよ。大丈夫？どこも打ってない？」




そう言うと、驚いたように少し目を見開く。


俺が制止するのも振り払い、起き上がろうとするA。






「ちょっ……、何してんの。」





「よいしょっ……」と言って起き上がり、俺の隣に座ったAは、先輩達の方へ向き直る。







「すみません皆さん。ちょっと目眩がしただけですから、どうぞ練習に戻ってください。ちょっと体育館の隅で休めば大丈夫ですから。」






へら、とまだ青い顔をして笑うAに、モヤモヤとした感情が湧き出てくる。



なんでそんな笑えるんだよ。1回意識失ったのに、目眩で済ませられる訳ねーだろ。



ふらつきながらも立とうとするAを、無理矢理にでも保健室に連れて行こうと腕を掴もうとする。


その時だ。







「ちょっと、Aちゃん。それはないでしょ〜」




「……え？」

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