【ハイキュー!!】ゆるふわヤンキーガール【赤葦京治】

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「…………バレーボールってさ、なんか美味しそう。」


「………は？」




バレーボールを見つめているなぁと思っていたら、唐突に言い出した一言。


………美味しそう？バレーボールが？



「………どうして？」


「え？うーん………なんかこの色合いって美味しそうじゃない？あ、想像したらお腹空いてきた…………」



軽くお腹をさするAを前に、呆気に取られる。


美味しそうって………お前の目にはバレーボールはどう映っているんだ。




「あ、でも梟谷のジャージも美味しそうだよね！」


「………眼科行く？」


「え？なんで？」




とりあえずAは無機物しか食べないんだな。うん、そうだ。そうに違いない。


と、勝手に自己完結していると、集合のホイッスルが鳴った。


何処かに行かないようにAの腕を掴み、部員達が集まっている場所へと腰をおろす。


前には木兎さん含め3年生全員が立っていた。


数秒の間体育館が静寂に包まれる。


最初に口を開いたのは、木葉さんだった。






「……えーっと、お前らももう知ってるだろうが、もうすぐ合同合宿だよな？」



「………合同合宿？そんなのあるんですか？」


素っ頓狂な声を上げるAに、呆れたような視線を向ける部員。


当の本人は何も気にしていない様子で、前を向いている。




「……A？IHの後に、これからの予定が書いてあるプリント配ったし、合同合宿についても説明したよな？」


「………そんなのありました？」


「「ありました」」




綺麗に重なる声に、梟谷の団結力の良さは、Aからきているのではないかと思う。


この感じだと、多分説明の時に寝ていたんだろうな…………


プリントは多分行方不明だ。

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