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プレゼント ページ6

「良いから見てみろよ。」









それ、と再び和柄の筒を指差す団長。



よっぽど目の前で筒の中を覗いてほしいらしい。









「...はぁ、」









今日何度目か分からない
ため息をついてもう一度その筒を手に取った。




満足そうに笑う団長を一瞥してから、
方の目を瞑りそっと穴の中を覗き込んだ。









「......う、わぁ、......」









筒の中に見えた
キレイな模様に思わず感嘆の声がもれた。




すごいだろ、と自慢げに
声をかけてくる団長に無意識のうちに頷く。









「それ、覗いたまんま回してみてよ。」




「...まわす?」









小さく首を傾げながら、
言われた通りに筒をくるりと回した。









「...模様が、変わった。」









筒を回したことによって、
先程まで見えていた模様とは
また違ったキレイな模様が生まれた。




さらに筒を回せば、また違った模様が見えて、
面白くて何度か筒を回しては
感嘆の声をあげて、を繰り返した。









「こんなもの、何処で、」




「こないだ地球に行った時に買ったんだ。」




「...仕事すっぽかしてショッピングしてたんですか。」









確かに最近仕事で地球に行ってきた。




地球についたとたん
この迷惑団長は何処かに行ってしまって、
結局のところ
仕事は全て私と阿伏兎でやったわけなのだが。









「いや、ご飯食べてた。」

「仕事してくれませんかね!?」




「で、たまたま見つけて買ったんだンダヨ。」




「無視しないでくれます!?」





Aこういうの好きだろ、と
笑う団長はどうやら
断固として私の話を聞く気はないらしい。




まぁ好きですけど、と再び筒の中を覗いた。









「今回のプレゼントは成功だ。」





「逆に聞きますけどこれまでのは
成功すると思って持ってきてたんですか?」




「当然ダロ。」




「嫌がらせでしかなかったですけどね!」









けど今回はありがとうございます、なんて

団長にお礼を言うのは何だか気恥ずかしくて、
視線を反らしながらボソリと呟いた。

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作者名:征波 | 作成日時:2017年12月29日 23時

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