MANKAI寮の天使2 (ページ5)

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天使の悩み事2 ページ5

万里「ただいま」

そう言いながら私の肩に腕が回された。

「おかえりなさい、万里さん」

その距離の近さに思わず一歩下がれば、一歩距離を詰められる。

万里「なぁ」
「何でしょう」

どうしてこう距離が近いんだろう、ここの団員のみんなは。

万里「疲れて帰った万里さんにおかえりのキスもねぇの？」
「ないですよ」

心臓がドキドキするから早く離れたいのに、そう言って向き合えば体の横に手を置かれて逃げ場がなくなった。
顔を近づけられ、熱が集まっていく自分の顔を背けて万里さんの体を押し返そうとする。

「だ、だめです…」

そこで万里さんが止まったと思うと、体が離れて解放された。

万里「なーんてな」
「……ば、万里さん！」

毎回こうだ。
万里さんはいつもこうやって私をからかう。

「晩ごはん抜きにしますよ」
万里「へーへー、悪かったって」

全然悪いと思っているようには見えないし、絶対また揶揄うつもりなのはわかっているから、私も怒るのはやめて改めて料理に取りかかった。ごはんを作るだけだっていうのに、どうしてこうも大変なの。