酔っ払い天使2 (綴) ページ12
監督「みんな。ご飯の前に、落ち着いて聞いて欲しいんだけど…」
監督の神妙な面持ちに、リビングにいた団員も真剣に耳を傾ける。監督はみんなの顔を見て覚悟を決めたように、重い口を開いた。
監督「Aが……天使になってるの」
天馬「……ん?」
幸「はい?」
綴「またシスコンがなんか言ってる……」
至「監督さん、Aはいつも天使だよ」
監督「違うの!確かにAが天使なのはいつものことなんだけど、様子が違って……」
監督に手を引かれたまま、キョトンとしているAに目を移す。普段と何か違うようには見えないけど……強いて言うなら。
真澄「……A、顔赤い」
真澄が言う通り、頰が少し赤い。そして真澄にじっと見つめられたAは、いつもなら近いと照れて距離をとるところを、首を傾げて見つめ返した後、
「……ますみくん、ぎゅー」
と自分から真澄に抱きついたのだ。
万里「っはあ?!」
太一「えーーーっ!!」
東「おやおや」
至「ちょっと待て、何が起こった」
椋「わああ…!!」
綴「様子が違うってこういうことっすか?!」
「そうなの…可愛い…天使…」
その様子を見ていた団員は大混乱、監督は顔を覆って震えている。
真澄「嬉しい……やっと俺と結婚する気になってくれたの…?」
初めは驚いていた真澄も、Aを抱きしめ返してそんなことを言う。
万里「いや、ちょっと待て。明らかにおかしいだろ」
至「真澄、落ち着けって」
真澄「邪魔するな」
綴「ちょっと、監督もどうにかしてくださいよ」
監督「A、一旦離れよっか」
「ん、わかった」
監督に言われて、Aは真澄から離れた。
万里「これ、もしかして酔ってんじゃね?」
監督「酔うって、Aはお酒飲んだりしないよ」
至「いや、間違えて飲んだ可能性が微レ存」
そこで、東さんが思い当たったように口を開いた。
東「そういえば、冷蔵庫に日本酒を入れてたんだけど……ラベルがなかったから、お水と間違えて飲んじゃったのかな?」
至「それだ」
綴「それっすね……」
どうやら、Aは間違えて酒を飲んで酔ってしまったらしい。
監督「とにかく、そういうわけだからみんな迂闊にはるに近づかないように気をつけてね」
監督は心配そうな表情で、間違えて変なことしないように、と付け足した。
215人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「愛され」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:iha | 作成日時:2020年1月22日 18時