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樹side
隣を歩くAを見ながら昔のことを思い出した
たしか高校生の時にもこんなことあったよな
高1の夏の初めのころだった
Aは今ほど俺らと仲良くはなかったけど一緒に屋上で昼飯を食ってた
まぁ慎太郎と俺がほぼ無理矢理連れて行ってたんだけど。
Aはそのころ慎太郎がボケたって俺らが腹が捩れるほど笑ってたって
あまり感情を表に出さなかったのを覚えてる
あの頃は、ってか今もだけど俺らはもちろん女関係にはだらしなかった
Aがその頃、どうだったかは知らないけど。
まぁその日も、4限が体育だったから着替えからAが戻ってきたら拉致って屋上に連れて行こうって慎太郎と待ってた
けど一向に来る気配がなく、流石にきょもからの催促の電話もうるさくなってきたし
Aには屋上に来るようメッセージを送って先に向かうことにした
しばらくして5限前の予鈴が鳴る直前に屋上のドアが開いた
そこには頬が少し腫れて口の端には血が滲んでるAが立ってた
俺らはそれはもう慌てて何があったのか問いただした
Aは淡々と事の流れを話し始めた
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作者名：あかにこ | 作成日時：2022年1月22日 4時
