類は友をなんとやら。 (ページ42)

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すききらいページ42

だいぶ暑さもマシになって九月も半ば。

あれだけ暇を持て余した夏季休暇も気付けばあっという間だったな、って。

　

夏は暑苦しくて嫌い。

秋は例年の如く体調を崩しやすくなるし、いい思い出が一つもないからもっと嫌い。

講義を適当に聴き流してぼーっと隣の空席を眺める

樹は一限だから来ないのは分かるけど、今日は慎太郎まで休みか。

講義中暇を潰す相手がいないのは朝からやる気が削がれるから嫌だなー、

一回生の時は樹や慎太郎が休みで横が空席になると嬉々として話したこともない男の子達が座ってきてたな。

でも遅刻してくる2人が悪いのに超不機嫌な顔で男の子達を睨みつけるから、いつの間にか誰も座らなくなったっけ。

ほんと馬鹿だなあいつら。

私自分でも男の子なんて簡単に追い払えるよ。

だから守ってなんかいらないからちゃんと私がいる時ぐらい大学来ればいいのに。

悪態を吐きながらも休みの2人のために要点をまとめていたら一限は終了。

二限は来るかなーなんてぼーっと考えながら移動する。

せっかく一緒に受けるために履修登録の時に合わせたのにこれじゃ意味がない

かといって私も休めるだけ休むタイプだから来ない時もあるしおあいこだな、

この講義の先生はゆるいから2人の分もついでに出席登録して席に着く

さっきみたいに期待して待ったけど2人は来なくて講義は終わり

「つまんないのー」

愚痴をこぼしていつものように喫煙所に向かう。

食堂を通って行くから人混みは避けられない。

このご時世ともなると喫煙者には厳しい世の中であるわけで、

いつもなら閑古鳥が鳴いてる喫煙所も食堂が近いというだけでこの時間だけは騒がしく感じる。

そんな騒がしいのはごめんだけど、煙草をこれ以上吸えないと震えてくるから致し方ない。

足早に人混みを掻き分けてオアシスまで向かってると見知った人物を見つける。