類は友をなんとやら。 (ページ41)

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「どうしたのその声」

勝手知った樹の家に足を進めながら尋ねる

「酒焼けが続いた」

最後に会った時より幾分か白い顔をして呟く樹は少し体調が悪そう。

樹は酒もめちゃくちゃ強いし、喉なんて普段滅多に潰したりしない。

きっと熱が出るなってわかったから私を呼んだんだろうな。

ほんとに世話が焼ける

「体調悪いって電話で言ってくれたら色々買ってから来たのに」

私が勝手に人をダメにするソファに腰掛けるとその上にぐでんと一緒にもたれかかってくる樹

「そんなのいらねぇから早く顔見たかった」

うつ伏せの樹の表情は読めない。

だけど、普段こんなに素直になることはないから可愛い。

「かわいいね」

うつ伏せのままの樹の髪の毛を梳かす

樹は気持ちよさそうにしてそのまま眠ってしまった。

起きてから樹は少しだけ熱を出して、それを看病する名目で私は樹の家にいた。

樹の熱はすぐに下がったけど、なんとなくそのまま夏の終わりは樹の家で過ごした

まぁずっと一緒にいたら私にも熱は移るわけで少し寝込んだ

その間、樹は夏なのにずっと家にいてくれた。

私の熱が下がっても帰れよなんて言わないから何となく樹の家で泊まり続ける

夜更かししてたまに早起きして普通のご飯を2人で食べた。

そうして夏の終わりは樹と過ごした。