類は友をなんとやら。 (ページ20)

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「夜の風気持ちよかった」

「夏でも冷えるから」って入れてくれたココアを飲みながら作業をしている高地くんに話しかける

「そ？また連れていってあげる」

そう言ってニコッと微笑んで笑う姿だけ見てたら高地くんはクズには見えないだろう

そんな高地くんは多分だけど女の子を傷つけるのが好きみたい。

いっーぱい優しくしてボンッて突き落とす

高校の時も自分たちのテリトリーに急に入ってきた私が気に入らない気持ちも最初はあったらしい。

たくさん優しくして可愛がってくれたけど、私の唯一の女友達と付き合った

すぐに別れたみたいだったけどその時に言われた。

「別にあの子のことは好きじゃなかったけど、俺があの子と付き合ったらAが傷ついてくれるかなって」

「これで唯一の女友達もいなくなっちゃって、俺たちから離れられなくなっちゃったね」

そう言って私の頬に手をかけて笑った高地くんの目に光がなくてゾワっとしたのを今でも覚えてる

高地くんいわく、嫌悪がいつのまにか愛着に変わっていたらしい。

でもそれ以降はずーっと優しい高地くんだし、あの時のことを掘り返して聞いても

「好きな子には意地悪したくなっちゃうの」

なんて意地悪レベルではなかったけれどそう言ってデロデロに甘やかしてくれるから今は多分嫌われてない

不思議だけど兄貴肌で優しい高地くんは恋愛感情とか今はないけど普通に好き。

昔のことを思い出していたらウトウトしてきた。

少しだけ、すぐ起きるから。

高地くんの匂いに包まれて私は意識をゆっくりと手放した。