類は友をなんとやら。 (ページ2)

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「あー！！また2人でおるやん」

大きい声をあげるこの男は森本慎太郎。

慎太郎とも樹と同じでもう5年の付き合い

「樹が付いてきただけだよ」

わたしは慎太郎の腕を掴んで樹から離れた

「は！！！ちげーべ」

「よしよし、Aちゃん怖かったねぇ」

「それ俺なんもしてねぇのにやめろよ！」

樹が焦りながら大きな声を出すから笑いが込み上げてくる

一緒にいる時間が長くて会うたびにこんな茶番が始まることも少なくない。

「ねぇ慎太郎みて。樹、女の子にリンチにされたんだって笑」

樹の赤くなった頬をつつくと「いてえ」って樹は声をもらした

「樹は器用なのにツメが甘いよなあ、俺ならそんなヘマしねぇもん」

さっきわたしが思ったことを慎太郎が口にするからびっくりする

長くいるから思考まで似てきてるの？勘弁して欲しい。

まぁこうやって笑ってる慎太郎も複数の女の子をとっかえひっかえしてるけど

樹みたいにトラブルに巻き込まれてるところをほとんど見たことがない

慎太郎は優しい雰囲気出してるけど実際は樹と肩を並べるクズ。もしくはそれ以上。

「慎太郎のが1番タチ悪いやつじゃん」

わたしがボソッと言った言葉も2人の耳にはちゃんと届いてたみたいで

「まだツメが甘い俺のがいいよな！？」

「いや違うって今のは、ほらアレじゃん。うまくやってるだけで、！！」

2人がギャーギャー騒ぎ出した

わたしから見ればどっちもクズだよ。