32話 ページ33
zm:久しぶり、元気にしてた?
A:ゾムっ、さん……
深くかぶっていたフードを脱ぎ
夕日に照らされる整った顔が現れる
色素の薄い茶色の目が酷く綺麗だった
光の加減のもあってか
少し頬がこけているように見える
目の下には濃いくまができている
私と別れてから何かあったのだろうか
少し心配になって声をかけようとすると
向こうから言葉が投げかけられた
zm:悪いけどちょっと付いてきてくれへん?
A:え、あ、ちょ!!!
私の返答を待たずに
逃すまいと力を込められた腕
半ば引きずられるように歩き始める
彼の歩幅は私よりも大きく
悠々と急いで歩く彼の後ろを
私は小走りで付いていくことになった
突然のことに頭の整理がつかないまま
何を話せば良いのか分からず
二人の間には会話がない
気がつくと人がごった返す通りから外れ
薄暗く人気のない裏路地へと入る
じわじわと恐怖が私を侵食していく
このままだと何か危ないことに
巻き込まれるのではないだろうか
思わず身がすくみ腕を縮めた
zm:……っ怖いか?
A:ちょっと、怖い、かな
パッと離された腕には
くっきりと赤く跡が残っており
彼は申し訳なさそうに頭をかいた
やっと言葉を交わした声色は相変らず優しい
そういえば握力が強かったな、なんて
古い思い出を遡ってみる
zm:怖がらせるつもりは無かってん
すまんな
かと言って店に入る訳にはいかんし
A:何か用事でも……?
私が要件を尋ねると
キュッと口を真一文字に結び
柔らかい笑顔が真剣な面立ちへと変わった
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aka(プロフ) - 猫大好きさん» 長らくお待たせしてしまってすみませんがもうしばらくお待ちください! (2020年9月25日 20時) (レス) id: 3ca6b92f9e (このIDを非表示/違反報告)
aka(プロフ) - 猫大好きさん» コメントありがとうございます!自分も復縁を望まれたらなんだかんだ許してあげたくなるタイプなのでめちゃくちゃわかりますw私情を語るのは良くないと分かっているのですが実は受験を控えておりましてそれが終わり次第更新するつもりです。 (2020年9月25日 20時) (レス) id: 3ca6b92f9e (このIDを非表示/違反報告)
猫大好き - 私はzmさんみたいに「戻そうや」とか何回も言われたら、断れないんですよ!相手が可哀想だなーっておもっちゃって、、、それよりもめっちゃ面白かったです。更新頑張ってください! (2020年9月24日 17時) (レス) id: 932515d6d7 (このIDを非表示/違反報告)
aka(プロフ) - 琴葉さん» コメントありがとうございます!自分もあまり長引いてしまうものは好きではなく、かといって短過ぎると何だか味気ない、と思い色々と考えながら書き進めておりますがその甲斐があったようで嬉しく思います。大変ありがたいお言葉、応援ありがとうございます! (2019年9月7日 21時) (レス) id: 2a170ee0f1 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - この作品は全然読んでいて苦になりませんでした。それくらいにこの作品が大好きです。続きを楽しみにしています!長文失礼しました!陰ながら応援しております!! (2019年9月6日 14時) (レス) id: fea4b79f15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:aka | 作成日時:2019年5月21日 13時