30話 ページ31
繁忙期に突入した会社は
普段よりも緊張が漂う空気感であり
仕事の量も比べ物にならない
忙しさもあってか
富田林と喧嘩していたことを
忘れかける事もあった
いやというよりも
忘れて水に流して気付かないうちに
元に戻ってないかな、なんて
淡い期待を抱きながら視線をやるが
相変わらず目が合いそうになると
向こうから逸らされ現実を知る
富田林への好意に気づくのが遅かった
もし仮に想いを伝えていたとしても
彼が承諾してくれるとは限らないけれど
tn:お前ここ間違えてるぞ、やり直し
tn:その資料の期限昨日までやろ！
何してんねんお前！
部下にアドバイスしたり注意したり
彼の声が聞こえる度に
昨日の言葉が脳内で再生される
まあいいや
好きな人が幸せだったら
私はそれで満足だ
高望みなんてしない
どうぞ、お幸せに
チャイムがなり昼休憩の時間がきた
過酷な仕事をし続けていた戦士達の
張り詰めた気がひと緩みする
私は大きく伸びをして
隠すことなく大欠伸をした
疲れた目に沢山涙が溜まる
データが保存されたことを確認し
机の上に無造作に散らばる書類を整える
さあ私も一時休戦しようとすると
「おい」
聞きなれたのにどこか懐かしい声が
私の頭上から降り注ぐ
何ですかと目で訴えるように振り向いた
案の定そこには富田林が立っていて
後ろからエミちゃんが迫ってきていた
相変らず猫なで声で富田林の名を呼ぶ
私は視線を逸らすもんかと瞬きを忘れる
彼女のアピールに構うことなく
富田林は話を続けた
tn:き、今日、帰り
A:帰り？
tn:一緒に帰ろや
何を言ってるんだこいつは
理解ができず反応せずにいると
エミちゃんが富田林の腕を強く引く
少し抵抗しながら彼は再度口にした
tn:帰り！待っとけよ！
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aka(プロフ) - 猫大好きさん» 長らくお待たせしてしまってすみませんがもうしばらくお待ちください！ (2020年9月25日 20時) (
レス) id: 3ca6b92f9e (このIDを非表示/違反報告)
aka(プロフ) - 猫大好きさん» コメントありがとうございます！自分も復縁を望まれたらなんだかんだ許してあげたくなるタイプなのでめちゃくちゃわかりますw私情を語るのは良くないと分かっているのですが実は受験を控えておりましてそれが終わり次第更新するつもりです。 (2020年9月25日 20時) (レス) id: 3ca6b92f9e (このIDを非表示/違反報告)
猫大好き - 私はzmさんみたいに「戻そうや」とか何回も言われたら、断れないんですよ!相手が可哀想だなーっておもっちゃって、、、それよりもめっちゃ面白かったです。更新頑張ってください! (2020年9月24日 17時) (レス) id: 932515d6d7 (このIDを非表示/違反報告)
aka(プロフ) - 琴葉さん» コメントありがとうございます！自分もあまり長引いてしまうものは好きではなく、かといって短過ぎると何だか味気ない、と思い色々と考えながら書き進めておりますがその甲斐があったようで嬉しく思います。大変ありがたいお言葉、応援ありがとうございます！ (2019年9月7日 21時) (レス) id: 2a170ee0f1 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - この作品は全然読んでいて苦になりませんでした。それくらいにこの作品が大好きです。続きを楽しみにしています！長文失礼しました！陰ながら応援しております！！ (2019年9月6日 14時) (レス) id: fea4b79f15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aka | 作成日時：2019年5月21日 13時
