転生したら、主人公の兄貴なんだが？

警察学校組 ページ19

「コホンッ！」

負けない。降谷さんに、負けてたまるかっ！

「えっと、降谷さんでしたか？
　どうもあの時は"うちの弟"がご迷惑をお掛けしました。俺は"新一の兄"の工藤Aです。どうぞ、宜しくお願いします」

「、、、Aくんだね。全然、迷惑ではないさ。
　"これからもっと関わる"だろうから、是非仲良くして欲しいよ」

ちっ。この人、俺がわざと兄である事を強調したのに乗っかって、新一の方を見てこれからもっと関わるとか言ったな。若いから気を抜いてたけど、油断も隙も無い。

(新一君のお兄さんってだけあって、手強いな。でも、新一君はいずれ僕がもらう。早く認めさせなきゃな)





「おい萩。なんかゼロとAの間に火花が散ってんだけど」

「どうやらゼロが新ちゃんに惚れてるのを見て、取られないようにしたいんだろうね。Aちゃんは」

「相変わらず新一のことに関しては怖いもの知らずだよな、あいつも。というかゼロもゼロだ。中学生相手に、本気出すなんてダセェぞ」



聞こえてますからね、そこの2人。というか、陣兄さんは人の事言えないから。中学生の俺相手に本気で嫉妬してんのは何処の誰ですか。全く。

「とりあえず、中に入りましょうか。他にも待たせてる方が居るようなので」

「そうだな。それじゃあ、中入るぞ。お前ら。
　あとゼロ。お前は向かいの席で我慢しろよ」

「え！？」

「いや、当たり前でしょ。2人ともお前らとは初対面だし、流石に隣はちょっと、、、」

「わかったよ」

もしかして新一の隣に座ろうと企んでたのかこの人！？グイグイ来すぎだろ。まぁ、その下心に新一が気付いてないのが幸いだけど。

「兄ちゃんどうしたの？難しい顔して」

「何でも無いよ。ただ、柄にも無く緊張してるだけ」

「へ〜。兄ちゃんにも緊張とかあるんだ」

「あるよ、勿論。俺は強いけど、人間だからね」

降谷さんの新一に対しての恋情は置いといて。警察学校組という推しに会えることは喜ばしい。願わくば、全員には生きて幸せになって欲しいな。

「ヒロ。班長。連れて来たぞ」

陣兄さんに案内され、個室の部屋へとやってくる。中には原作で見た時よりも少し若い、伊達さんと諸伏さんが待っていた。やばいな。2人並んでるだけで、感動してくるや。

「遅れてすみません。失礼します」

「失礼します」

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