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出勤してみれば拍子抜けする程皆の対応はあっさりとした物だった。
もう大丈夫なのー？と口々に声を掛けられ、隣に座る同僚は異常なまでに心配してくれたから申し訳なかったけどそれ以外はそつなく挨拶をこなす事が出来た。
どうやら身体を壊していたと天月さんが言ってくれていたおかげで今日の仕事量は少ない。
あの上司でさえ労る言葉を掛けてくれて気持ちよく仕事に向かうことが出来た。
、、、もちろん、あの人の姿はもう会社にはない。
そこに触れないことに違和感はあったけど私の休みの間に済んでしまった話なんだと思う。
自分から蒸し返したくないから聞かないけど。
(疲れた...)
簡単な仕事とはいえ久しぶりにパソコンに長時間向かうと疲れる。
1ヶ月彼に甘やかされただけの生活が祟って午前の仕事で随分疲れてしまった。
(俺がやるから。Aちゃんはゆっくりしときー？)
ソファでゆっくりするのが仕事な、と何もさせてくれなかった彼。
仕事は疲れた。
でもそれより、寂しい。
タイピングの音に電話のベルの音、コピーを絶え間なく繰り返す機械音。
はんなりとしたあの優しい声がここには無い。
思い出すのは、片方の口端を上げた彼の笑顔。
(会いたいな)
帰れば会えるのに。
長い間休ませて貰ってた分今日くらいは頑張らないと皆に申し訳ないと意識を必死に仕事に集中させて昼休憩になるまでを過ごした。
会社近くの公園のベンチに腰を降ろす。
数回のベルですぐに出てくれた。
「Aちゃん」
「ふふ、センラ。電話久しぶりだね？」
ほんまやねぇ、と笑いを含んだような彼の声。
毎日顔を合わせて話していたから不思議な感覚。
「仕事お疲れ様。疲れた？」
「んー、目が疲れた」
「久しぶりやもんね。ほな帰る？」
「帰んないよ」
すぐに帰らそうとするなぁと笑いが込み上げてくる。
帰らないという私の言葉に彼は分かりやすく拗ねた声をしていた。
「あ、もうすぐお昼終わっちゃう」
特に何を話す訳でもないけど楽しく電話をしていたらあっという間に就業の時間が迫っていた。
「あ、待って」
「ん？なぁに？」
「今日迎えに行くから待っててな」
「え？」
「一緒に帰ろ」
あかん？と甘えた声がする。
その顔は容易く想像がついて口元に手をやると腕のブレスレットが揺れた。
「嬉しい。待ってるね」
「お昼も頑張ってな」
じゃあねと電話を切ろうとすると一層甘い声がした。
「好きやで」
...帰りたくなるから、ほんとにやめて欲しい。
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ちょこ - 更新が止まってます！戻ってきてください！続き楽しみに待ってます！(´;ω;｀) (2023年2月9日 20時) (
レス) @page10 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
水奈(プロフ) - 何度か読ませていただいている者です。また読みに来ました//// 毎度のことながら作品に引き込まれています、、！最近は気温差激しいのでお体にお気をつけてお過ごしください！ (2021年6月30日 21時) (レス) id: c23061aaff (このIDを非表示/違反報告)
碧 - 面白かったです！続き、楽しみにしてます！ (2020年5月22日 15時) (レス) id: 2329b8e021 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - はじめまして！この作品本当に大好きです！何度も読み返してます！無理しない程度に更新頑張ってください！待ってます(^^) (2020年4月30日 1時) (レス) id: 7575f9d0a3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - 初めまして、1話から一気に読んでしまうほど面白くて、凄く素敵なお話です！わたし自身、せんら推しなので、こんな甘々なせんらさん見れるなんて幸せです！他のメンバーも可愛くて微笑ましいです。無理しない程度にこれからも、更新頑張ってください。応援しています！ (2020年3月6日 17時) (レス) id: 7837a845b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーりん | 作成日時：2019年10月1日 3時
