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アラームの音ではなく自然に目が覚めた。
まだ真っ暗で早く寝たからか夢を見ていた気がする。
(電車...？)
満員電車に乗っていたような。
夕方のあれが印象に残りすぎてまた夢でも気分が悪くなっていたらしい。
起きた時にどきどきといつもより早く打つ鼓動と、何より焦燥感のような胸を締め付けるような気持ちに気付いて目覚めが悪かった。
真っ暗の天井を眺めて回らない頭で思い出していると、ふと目の前を影が通り過ぎてこめかみ辺りを撫でられる。
「起きてたの...？」
寝た時のまま、片肘をついて私を見下ろす彼がいた。
うん、と頷く前髪から覗く彼の金色の瞳が心配そうに私を見る。
泣いていないか確認するかのように指は優しく私の目元を撫でていく。
うなされていたんだろうか。
まだどきどきと鼓動がうるさい。
涙が出ていないのを確認したのか、さっきより瞳の優しくなった彼が大丈夫、と落ち着かせるように私の手を握って小さく揺らす。
話せないから、意思の疎通がちゃんとできているわけじゃない。
でもなんで彼は私のして欲しいことがわかるんだろうと瞳を見つめる。
嫌な事があった日も、不安で眠れない日も、今みたいに嫌な夢で目覚めたときも頼りたくても一人でなんとかしてきた。
(でも今は...)
さっきとは違う気持ちが胸を締め付ける。
「ずーっと一緒にいてね」
もう彼がいない生活を考えられない。
不安からか思ったより小さな声になってしまった。
揺らしていた手を握りながら言うと、彼は驚いた顔をしたけど笑って頷いてくれた。
ほっとして息をつくと、首の下に片肘をついていた彼の腕を通され、背中にまわされた腕で引き寄せられて強くぎゅーーっと抱き締められる。
苦しい、と背中を叩くと、笑って腕を緩めてくれた。
身体を離す素振りを感じて見上げると前髪を優しく指でわけられ、柔らかい感触をおでこに感じるとまた強く抱き締められた。
(え、、、、、、、、)
暗くて良かったと思う。
彼の胸に顔を埋めて上げられなくなった私の顔は絶対真っ赤に決まってる。
ぽん、ぽんと優しく背中を叩く彼のリズムよりもだいぶ心臓がうるさい。
(ね、寝れないかも...)
今度こそ嫌な事や夢も忘れるくらい全ての事が今はどうでもいい。
初めて感じた彼の唇は、少し冷たかったけど優しかった。
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おかゆ*(プロフ) - 番外編ありがとうございます！小センラさん大好きだったので悶えました……無理しない程度に頑張ってください (2019年10月9日 12時) (
レス) id: 8572672a4d (このIDを非表示/違反報告)
関西風しらすぅ@坂田家 - 言葉喋るショタより何も喋らずに言葉理解してなかったり仕草で感情表現するショタの方が天使よな。まぁつまり神ってことよ。何のご褒美ですか。平日の夜中4時ににやけながらこれ読むってただの変態なんですけど。 (2019年6月6日 4時) (レス) id: f34e486c2f (このIDを非表示/違反報告)
あーりん(プロフ) - あのんさん» ありがとうございます！コメント頂けると励みになります(;o;)これからも楽しんで頂けると嬉しいです！ (2019年5月26日 20時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
あのん(プロフ) - とても好きです！！読む度癒やされてます！ (2019年5月26日 20時) (レス) id: 2726eacb2c (このIDを非表示/違反報告)
月希(プロフ) - あーりんさん» 全然！！気長に待ってます！！ (2019年5月22日 0時) (レス) id: 106e1f2421 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーりん | 作成日時：2019年5月17日 21時
