君でなければ、駄目なんだよ

門出の時に… ページ13

純白の、ふわふわなドレス。
小振りの愛らしいブーケ。
ヴァージンロードのちょうど中間に、彼と瓜二つの優しい彼。

「…ここまで来て言うのも野暮だが。最後までお父上と歩かなくて、良かったのかい？」
「ハハ、別に今日でこの子の親を辞めるわけじゃないんだ。それに、君もAが好きなんだろ？ なら、君にもここを歩く権利がある」

ヴァージンロードを歩き切る。
目の前には、初めて恋をして、そして今日、永遠を誓う彼。
…無理、浄化されそう。

「相変わらず、私の事が好きで堪らないといった顔だね」
「…人の事言えない癖に」

神父役は、ソウゴが引き受けてくれた。
曰く、大事な従者が結婚するから一番近くで見届けたい、との事で。

「____新郎、黒ウォズ。貴方はここにいる新婦Aを、病める時も健やかなる時も、富める時も貧しき時も、妻として愛し、敬い、慈しむことを誓いますか？」
「___ああ、誓うとも」

「新婦、A。貴方はここにいる新郎黒ウォズを、病める時も健やかなる時も、富める時も貧しき時も、夫として愛し、敬い、慈しむことを誓いますか？」
「___はい、誓います」


ヴェールが、上げられる。
私は、眼を閉じ……

「あ、ちょっと待って」
「え……」

隙あり。

「…っ！」

わあっと、歓声と拍手が巻き起こった。

「返品交換は無しね？」
「当たり前だろう？ 私は、もう……」


＿＿＿＿＿＿、＿＿＿＿＿＿。


─ー─ー─ー─ー─

お久しぶりです、礼-あや-にございます。
やっとゴールインしおった…！
という訳で、このお話はひとまず完結、ということになりますが、今後もリクエスト御座いましたら、変わらず書いて参ります。
よろしくお願い申し上げます。

If:白無垢の君は→←EP.? 2020:NowTuber,Woz

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