世界一のお姫様 4【世界一クラブ】 (ページ2)

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す:第137話？ク:よね...？ページ2

～No side～

ーガヤガヤ

和馬は出口前のホールで
Aを待っていた

しかし時刻はもう
19時10分だった

和「(もしかして、もう
燕さんと帰ったのか...？)」

和「...はぁ」

和馬はせっかく買った
プレゼントの袋を見て
ため息をつく

和「...俺も帰るか...」

和馬は待ち構えているであろう
美雪の説教に怯えながら出口に
向かい始める

しかし足が動かない

和「(もしかして...まだ
期待、しているのか...？
Aが来てくれるって...)」

和「いやでも..."友達"
だからって...そんなこと...」

『和馬はもし今すぐにでも
結婚できるんだったら』

『Aちゃんと
結婚したい？』

ードクンッ

突然和馬の頭の中に
響いてきたのは許嫁の
真実を知った美雪が最初に
言った言葉だった

和「(何を何...考えているんだ
オレは...オレと、Aは
ただの幼馴染なんだ...そう)」

和「その...はずだ」

しかし和馬は光一達とは
違う"モノ"を、Aに
感じていた

少しずつ、小さくだが
確実に自分の中に当たり前に
心地よくも感じていた

「和馬君！」

ーくるっ

後ろから声をかけられ
和馬が後ろを振り返ると
Aが笑顔で走り寄ってきた

その瞬間

和「...あぁ＿＿...
そうか...」

和馬はあんなに
騒がしいショッピング
モールのざわめきが
消えるように感じた

まるで世界で
二人だけになった
様だ

和「(Aといるのを
心地よく感じて、楽しいって
思って、一緒にいたいって
思う)」

和「(光一や五井、健太や
日野とも誰とも違う)」

和「(Aといる時だけ
感じる心地よさ...)」

和「(...そうか..."コレ"が)」

和「("コレ"が...
...好きって事なんだ...)」

「結局、私は星型
サングラスにしました」←

和「猫じゃらしで殴るぞ」←

「ふぁさってなって
終わりでしょうが！！！」←

ーチャキッ

そんな茶番をする中
和馬はこっそりとAの
ポケットに桔梗の髪飾りを
入れた

世界一の天才少年、徳川光一
世界一の忍び小学生、風早和馬

一人は想いを新たに
もう一人は想いを自覚した

この物語の末に
彼女は誰を選ぶ？