アンラッキー ページ33
「うみぃっ!?」ズベッ
「みゃぁぁぁぁぁっ!!誰かぁぁぁっ!!犬っ、いぬがっ!」
ダダダダダダッ
「はうっ」ベシャッ
「みぃぃぃぃぃぃっ!!!!誰か助けてぇぇぇぇっ!!!」ワンワンワンワンワンワンワンワン
「だいじょーぶー?流(ながれ)くん。」
「うー……へーき……」
「ありゃりゃ。膝擦りむいてんじゃん。おーい!保険委員ー!」
「あっちゃー……また派手にやったねぇ。流くんは。」
「ご、ごめんなさいぃ……」
「あー、ほれ泣くな泣くな!」
……平和ですねぇ。
同じクラスの男の子が、持ち前の不運を発揮してる以外は。
『うわぁぁぁぁぁぁっ!?!?』
『おいっ!大丈夫か君!?』
『3−Aー!流君が階段から落ちたぞー!』
『『『流きゅんは無事かっ!?』』』
……いつもの風景。平和そのもの。
犬に追いかけられ、階段から落ち、猫に見下され、何もないところでこける。
『ご、ごめん皆ー。僕は平気だよっ!』
『ほぉ。……なら聞くが、その頭から流れる赤い液体は?』
『……け、ケチャップ……だよ…?』
『『『はい担架!!誰か救急車呼べ!』』』
平和。平和。平和。
いつも通りに通常運転。
さて……そろそろ行きますかね。
「流兄さん。三年生二学期が終わるこの日に、記念すべき救急車乗車回数が、三年になってから100回を達成しました。ご感想は?」
「い、いつもごめんなさい……雪。」
「……では兄さん。救急車が来るまで、私がこの前当てた温泉チケットの行き先を決めましょう。」
「この前抽選で当てた奴だよね?僕、箱根に行きたいなぁっ!」
「いいですねぇ……温泉卵食べましょう」
「うん!……それにしても凄いよねぇ。雪は。この前も金のエンゼルさん当ててたし!」
「偶々ですよ……きっと。」
遠くからサイレンの音が聞こえる。
きっと、またかと呆れているのだろう。
今日も今日とて通常運転。
不運な兄さんと幸運な私。
平和に双子は生きてますよ。
『ねぇ雪。僕この前お医者さんに怒られたんだけど……』
『ついに怒られましたか。まぁ、生まれてから通算500超ですものね。今度は一緒に怒られてあげますよ。』
end
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神代鈴夏(プロフ) - メーア=シュネー@露領#日帝受け推奨委員会さん» 初コメ返!わーびっくり!えーーと、コメどうもです!流くんは不運だけど、雪ちゃんと一緒にいると不運が和らぐんですよー。……持ち前のドジさでこけますけど。 (2015年6月5日 8時) (レス) id: 09d872f7af (このIDを非表示/違反報告)
神凪咲月(プロフ) - メーア=シュネー@露領#日帝受け推奨委員会さん» まぁ雪ちゃんがラッキー体質だから足して2で割るとちょうどいい・・・のかな?ww (2015年6月4日 6時) (レス) id: f9cab02a03 (このIDを非表示/違反報告)
メーア=シュネー@露領#日帝受け推奨委員会(プロフ) - なんつー不運www (2015年6月3日 22時) (レス) id: bc02a2d64d (このIDを非表示/違反報告)
神凪咲月@もと亜綺羅(プロフ) - >>夜狐さん。さん メリーさん怖いですよね(^^; というか…これ短編集じゃない(真顔 (2015年3月11日 14時) (レス) id: c728bf9b86 (このIDを非表示/違反報告)
夜狐さん。(プロフ) - 怖いなぁ (2015年2月22日 18時) (レス) id: 95287d9a71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月代(咲月ちゃんと神代さん) | 作成日時:2015年1月23日 8時