希望の光〜病系短編集〜 part10

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【優吾】





北斗が救急車で運ばれたって仕事場に連絡が入って、すぐに病院に向かった。







病院に行けば廊下で一人、慎太郎が待っていて。






慎太郎「あ、優吾っ、」






すぐにぎゅっと抱き着いてきた慎太郎は相当不安だったんだと思う。







優吾「怖かったよな、よく頑張った。」







慎太郎「怖かったっ、ほっくん、死んじゃうと思って、ごめんなさいっ。ぼくがわがまま言ったから、」






最初はなんのことかわからなかったけど、慎太郎が全部説明してくれた。






だから、このガーゼはその時の傷だったんだ。







優吾「誰も悪くないよ、安心して。」







すると、大我や樹も来てくれてジェシーは合宿先から今、急いで向かっているらしい。







それからしばらくして、初療室からストレッチャーに乗せられた北斗が出てきた。






樹「先生っ、」






先生「今、検査も行いましたが北斗くんは腎盂腎炎だと思われます。」






大我「腎盂腎炎．．．.。」






先生「はい。原因は恐らく導尿が遅れたことが原因でしょう。」






導尿．．．.？だって、北斗は自分ひとりでもっ、







あぁ、そうだ。慎太郎が転落して慰めていたから時間が間に合わなかったんだ。







先生「しばらく北斗くんには入院をしていただきます。」







優吾「わかりました．．．.ありがとうございます。」







もう見慣れた主治医の先生と別れて俺らは北斗の病室に向かった。

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