鈴木大地 ページ3
｢お前さー。｣
なんとなく部屋でくつろぐ。それが大地のオフの過ごし方。
デートなんて、すごく稀。
因みに今は、大地がベットに寄りかかって雑誌を読んでて、
私はベットに寝転がってスマホをいじっている。
｢んー？｣
｢この前大河と何してた？｣
｢ぶっ...、ごほっ.....｣
自分の唾液が気管に入って辛い。
いや、今はそれより...！！
｢見て、たの...？｣
｢いやー？大河とお前の様子がおかしかったからカマかけただけだけど？｣
や、やられた..........！！！
キャプテンを任されるだけあって、観察眼は鋭い。
試合中はそれを活かしてチームメイトの異変に気づいたりしてるけど...。
｢で？何されたの？｣
今活かして欲しくなかった...！
よいしょ、なんて言ってベットに座り、テーブルの上に雑誌を置く大地。
｢ええ？勘違いじゃないかな、別に何も、｣
｢A｣
｢...っ、｣
｢お前、この状況でまだ言い訳が通ると思ってんの？｣
｢.....、怒んない？｣
｢わかんない｣
｢...、怒んないでね？｣
｢わかんないってば。｣
｢..........あの、ね。｣
.
.
〜回想〜
｢あっ、Aさん。ちわっす。｣
｢お〜、やっほー。...疲れてる？明後日ちゃんと休むんだよ〜。｣
｢うす。Aさん、何して過ごすんすか？｣
デートっすか？と付け足してニヤニヤし出す大河くん。
｢残念ながら、ご期待には添えませーん。｣
｢...Aさんが、1番残念そうな顔してるじゃないすか。｣
｢え？...あー。まあ、あんま行かないんだよね。そういうの。｣
顔に出ちゃってたか。と、苦笑いすると、
何とも言えない表情で眉間にしわを寄せている。
｢...、もー。なんでそんな顔するのっ？笑っ｢俺じゃダメっすか？｣、え？｣
｢俺だったら、絶対そんな顔させない。俺は...............あ、｣
｢すいません。Aさんのこと、さっきよりもっと困った顔にさせちゃった。｣
｢あ、や、大丈夫だよ、｣
そんな風に思われてたなんて、露ほどにも思ってなかったから、大丈夫ではないのだが。
すると、左手を掴まれ、手の甲に口付けられて、そのまま跡をつけられる。
｢！！？？｣
あまりに自然にやってのけたので、反応が遅れて数秒経ってからピシっと固まる。
え、何、最近の若い子はこういうの平気でやっちゃうの.....！？
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作者名：ちーずたると | 作成日時：2017年11月4日 14時
