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【番外編】秀一とのショッピング ページ18

A、小学1年生

「お買い物?」

珍しく仕事が休みだという父親-秀一にAは聞き返す。

「あぁ。

ちょっと、東都モールまでな」

「私も?」

「あぁ」

にこっ、と嬉しそうに笑うA。

Aはすぐにスマホとハンカチと麻酔銃をいれたリュックサックを持ってきて、車に乗り込んだ。




「パパ!あっちにかわいいぬいぐるみがあるの!

見てきていい?」

「あぁ。おれはココにいるからな」

秀一はAがぬいぐるみに目を輝かせているのを横目に、一服する。

プカ、と煙をはきだしたところで、「あのぅ…」と甘ったるい声がかけられる。

「お一人ですかぁ?」

クリーム色のダッフルコートを着た、おそらく23〜25の女性が立っていた。

かわいい、というより、ぶりっ子、といった方がいい。


(明美はこんな香水の香りじゃなくて、シャンプーの香りだったな)

「…君にそんなことを話す義理はないと思うのだが」

秀一が表情をかえずに言えば、女性が目を見開く。

(明美は謙虚で清楚だったな…)

「あの、私と一緒に遊びません?」

半ば必死に女性が誘っても、秀一はNOと言い続けた。

顔立ちが整っていて、人を惹きつける秀一には、この手の誘いが多い。



「ちがうよ、パパは今日Aとお買い物だよ!」

Aが秀一に抱きつき、女性をじーっと睨む。

「A。ぬいぐるみはもういいのか?」

「うん!」

秀一はAをひょい、と抱き上げると、女性に言い放つ。

「わるいが、娘がいるものでな」

秀一はそのまま、スタスタと歩き出した。

「パパ、モテるなぁ…」

拗ねたようにボソッとAがいうと、秀一がニヤッと笑う。

「かわいい嫉妬だな」

「嫉妬なんかしてない、もん」

プゥと、ほおを膨らますA。

秀一はもう一度ニヤッと笑う。

「A、おまえは明美に嫉妬もそっくりだ」

(明美の嫉妬は、本当にかわいかったな)

秀一はもういない恋人を思い浮かべてから、また歩き出した。


【番外編】END

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和三盆 - あげはさん» ありがとうございます!すごく嬉しいです(泣)これからも応援おねがいします! (2017年8月10日 21時) (レス) id: a2cbb44b58 (このIDを非表示/違反報告)
あげは - この小説、展開がドラマチックですよね〜!文も面白いし、恋愛要素に上手く黒の組織を盛りこんでて、文才あると思います! (2017年8月10日 18時) (レス) id: ef162eb906 (このIDを非表示/違反報告)
和三盆 - ヒナノさん» 誤字脱字のご指摘、ありがとうございます。こんな駄作ですが、これからもお願いします。 (2017年8月10日 13時) (レス) id: a2cbb44b58 (このIDを非表示/違反報告)
和三盆 - Aliceさん» ありがとうございます!なおさせていただきました。誤字の指摘、助かりました! (2017年8月9日 14時) (レス) id: a2cbb44b58 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - カルーアと、睡眠をらとっていた→とっていた (2017年8月3日 7時) (レス) id: 1a1e66043f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:和三盆 | 作成日時:2017年7月22日 9時

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