♭１０９ ページ4
．
相葉は顔を必死に擦り、首を横に振って…また涙をふく
大『あ…いばちゃ… 』
大野の目が優しく微笑んでいた
相葉も…それに応え、うん うん と…何度も何度も頷いて
たった一言
相「…り…だぁ… だいすきだよ…」
そう言って…また グシャグシャに泣きじゃくった
櫻「ニノ、…っ… ほら早く… 」
櫻井に押し出されて、二宮が大野の顔を覗き込む
もう…限界なのがわかって
…だから…
．
抱きしめた
．
ぼろぼろと涙を落とし
身体中を震わせながら
…大野を抱きしめて…泣いた
．
二「…やだ… やだっ …や……いやです… …お願いします… お願いだからっ……いかないで……いかないでよっ…ねぇ！…ね…」
大『 … ニ…ノ … 』
被さった二宮の肩で…大野が耳に口を寄せて
大『… ばぁ か …』
そう…言ってくれたから
二宮は大野の顔を見て…泣きながら
精一杯…笑ってみせた
二「… 楽しか…たです… あんたは… ホントに… いつまでも… リーダー だからね？… 見ててよずっと… …もっと いっぱい… 見せてやっから…」
．
大野は… ん …と微笑んで
ゆっくりと…空を見上げた
…
狭く… 霞む 空を
四人の顔が 輪になって囲む
泣き声と重なって
ぼんやりと聴こえてきた…飛行機の音
囲まれた オレンジ色の空を
それは まっすぐに区切って飛んでいく
．
ぜんぶの音が
…歓声のようで…
大『… こく り つ …みた い…だ……』
その歓声に包まれながら…瞳を閉じる
．
…浮かんでくるのは…
大好きな場所
みんなで立ったステージの上
そこから見える たくさんの笑顔
その大好きな風景が
最後まで
…最後まで…
大野の中にいてくれた
だから…本当に最後まで
…幸せだなぁ…
…そう……思えた…
．
――……
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作者名：サハラ
| 作成日時：2011年1月20日 1時
