魔法学園日誌【2j3j】 (ページ3)

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第三話ページ3

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弦月「Aちゃんって頭いいよね」

それは煙草事件から1週間も経たない
本当に最近のことだった。

『………』

『いやどこをどう見てそうなるの…？』

びっくりしすぎて煙草落としちゃった

私は少しだけ混乱している頭で
地面に落ちた燃え尽きた煙草の吸い殻を拾った。

私はお世辞にも頭がいいとは言えない人種

テストなんか毎回赤点すれすれかアウトのラインだし
特に暗記科目なんか覚えようとしても飽きてしまって

もう全然ダメ

『そもそもE組にいる時点でバカなんだから』

『頭良かったらとっくにどこぞの最高クラスに居るけど』

弦月「でもここ来る前に魔法学院受けたんでしょ？あそこってうちより偏差値高い学校じゃん」

『落ちたけどね』

弦月「あと一緒に勉強会したじゃん最近」

『無理やりね』

弦月「その時僕が分からない問題教えてくれたでしょ？あの問題がついてるテキスト超難しいとこのやつなんだよ」

そう言えばあったなぁそんなこと

図書室に連行されてなんか教えた記憶もうっすらある

でもそのときはたまたま得意科目だっただけだしな
偶然な気もするけど…

そんな事を考えていると弦月くんは伸ばしていた足を屈め
いつの間にか私の隣でしゃがみこんでいた
　

そしてその綺麗な顔で私の顔を覗き込む

弦月「何か訳あってE組に居るとかそんな感じ？」

『別に深い理由なんてないよ』

『努力できなくなっただけ』

『中3の受験落ちた時になんか全部燃え尽きて、ここでまた頑張ってみても上手くなんていかなかったし』

『もう目標も憧れも何も無いから』

ついでに話すと

高校1年生の時、私はE組より上のC組に居た
そのときの自分は受験の衝撃で何をやるにも辛くて

ずっとネガティブなまんまだったから

どうせ上手くいく訳ないって思うのが癖になってた

『暗い話しちゃてごめんね』

ポケットから次の煙草を一本取り出し火をつける

特有の臭いがつんと鼻に来て肺が壊れてる感じがする

これも学園の闇市で買ったものだけど
吸うたびにここまで堕ちたんだなって痛感してる

そう言うと今まで黙っていた弦月くんがいきなり立ち上がって、私の咥えている煙草を奪い取った

悲しそうな嬉しそうな

でも何だかきらきらしたような顔だった

『え何どうした』

弦月「じゃあ僕の目標Aちゃんにお裾分けしてあげる」

弦月「僕と一緒にA組入って生徒会目指そ」

『え、』