処刑予定の王子様は穏便に暮らしたい！ (ページ3)

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第二話【異世界トリップ。せめてモブがよかった】ページ3

着替えを済ませ、椅子に座われば、メイドの話を聞く

「本日の朝食は、羊肉のビーフシチュー、アジの炒めもの…」

準々に言っていくメイドの言葉を聞きながら、頭で状況を考える。

これは一昔前に流行った異世界トリップというやつだろう。

まぁ、知ってる世界へのトリップならなんとか生活できるだろう。

しかし、物語を壊さずにさらには推しをイジメないようにするにはどうしたらいいんだ……元の世界にも帰らなくちゃいけないしな…

まぁ、少し長い休暇と思って気長にやるか。

「そして最後が………」

何故か言葉を詰まらせるメイド

『どうした？さっさと言え。』

「は、はい。彩り野菜の春サラダ…です…」

あ～～、そういやラビって野菜が大嫌いだったなぁ～

嫌いな物がメニューに出ると使用人を殴るんだっけ？全く……オレは野菜すきだけど…ここはしっかりと

『おい。』

「はい…」

『オレの嫌いな物を出したからには…』

「申し訳ありません！直ぐにシェフに変更を」

おぅ…そんな恐れられてんのかラビくんは……

『はぁー…メニュー変更はしなくていい！』

「えっ？」

『オレの嫌いな物を出したからには､美味しい物なんだろうな？』

「えっ？？あっ、はい。お味は保証致します…」

『ふん。そうか、なら食ってやろう』

使用人さん達には少し優しくしないとな。ラビは嫌いだけど…幸せな人生を送って貰いますか。