【合作企画】我ら空木高校栄進クラス！！２【募集中】

波乱の合同授業7（雪） ページ34

銀杏高校との合同授業。話せたらいいな！と楽しげに言っていた彼は、教室に入ってくるなり、まっ先にこちらへやってきた。

「こうやって学校内であうのは、新鮮だな。」

「そうだね。」

といった会話をしている中、教室の向こうで伊勢さんが清浄さんと神鳥谷さんによって、爽やかそうな白いフードの男子生徒の前に突き飛ばされ、死にそうな顔をしていた。大丈夫なのかしら、あれ。

こう見るとクラス内では銀杏高校の生徒との知り合いはかなりいるらしく、色んな所で楽しげだったり、オロオロしていたり、喧嘩をしていたりと様々な声が聞こえる。

「まつ、体調は平気か？」

どうやら思ったよりも騒がしくなってしまった室内によっての体調を気にしてくれた様だが、この数ヶ月でなれたこともあり、体調は良好だ。

そこへ、どこへ行っていたのか、ほんのり赤い顔をした櫛橋さんが教室に戻ってきた。声をかけると、彼女はいつもの無表情に戻ってこちらへやってきた。軽く彼を紹介して、彼にも櫛橋さんを紹介すると、珍しくよそ行きの笑顔で、「まつとこれからも仲良くしてやってくれ。」といった。

彼が友人であろう特徴的な髪型の男子のところへ戻るのを見つめながら、櫛橋さんは意外そうに、「不良の彼氏がいらしたんですね。」と言った。

「櫛橋さんは、彼氏とかいないの？」

「いますけど…。」

さっきもとに戻った顔を、また赤くさせて彼女は恥ずかしそうにうつむいた。なるほど、さっき顔が少し赤かったのは、その彼氏くんと話してたからなのね。誰かを聞くと、少し考えた後、「当ててみてください。」と言われた。

そのため、じーっと銀杏高校の面々をみていたのを、何を勘違いしたのか、「俺以外のやつに目移りすんな。」というメッセージが届いたのは、少しかわいらしかった。

もちろん、「何があってもそんなことはないよ。」って伝えておきましたよ？

波乱の合同授業8 (おおさじ)→←波乱の合同授業6（象）

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す