波乱の合同授業5(珠奈) ページ32
今日は姉妹校の銀杏高校との合同授業。教室には既に銀杏高校と空木高校の生徒が集まっていた。
その中に、懐かしい人を見つける。しばらく様子を見ていると、向こうから声をかけてきた。
「おお、ぎん。久しぶりばい。ところで、そん手に持っとるとは、薙刀か?」
同じ九州出身、一度ぎんとはバトったこともある戦友、加藤清正である。
「おっ、清正!久しぶり…でもないか。2ヶ月ぶりくらい?」
薙刀の話題には触れず、挨拶を返す。それからしばらくは、東京に出てきてからの事、それぞれの高校で起きた事を話していた。
「で、なんで薙刀なんて持ってきとっと?」
「いやー、アタシたちの学校…というかクラス?入学式初日に襲撃されて。ほら、銀杏高校って姉妹校じゃない?物騒な人多そうだなーって思って。」
「ぎんは銀杏高校ばなんやて思うとるくさ……まぁ、否定はせんが。」
清正が呆れた顔で、それでもぎんの言葉には同意する。
「まぁ、空木高校も物騒な人が多いし、持っとくに越したことはないじゃない?それに、そっちにもあるんでしょ?旗印戦。」
「ああ。武田が初っ端から挑まれとったな。」
清正が目線で武田を示す。金髪に裾の長い白の上着。いかにもな不良だった。
「こっちはクラス単位で指名されたな……そういやあ、
…旗印戦で清浄ちゃんと仲良うなったちゃ。」
唐突の北九州弁。そして唐突の清正の彼女の話。清正は少し驚いた顔をした。
「かなと?」
「でたんいい子ちゃねぇ……清正、清浄ちゃんを幸せにするんやぞ……」
ちょうどいいところに、清浄ちゃんと伊勢さん、神鳥谷さんが清正の方に向かっているのを見えた。外野はそろそろ退場すべきか。
「アタシは二人のこと、応援しちょるけぇね。」
こそっとつぶやき、その場を離れる。そのとき、清正がどんな表情をしていたのかは見えなかった。
九州出身者達の秘密の恋バナ(?)。
清正と清浄ちゃんが挨拶するのを見届けたあと、教室の後方から全体をぐるりと見渡す。
「さぁてと、非リアはどうしたものかねぇ。」
せっかく学校同士の交流なのだから、いろんな人と喋ってみたいなぁ、なんて考えながら、話に花を咲かせている数々のグループを眺めていた。
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あーゆ - リョウさん» ごめんなさい… 。荒らし防止の為に変えました。もし再度編集するのでしたらご連絡ください。 (2022年12月11日 12時) (レス) id: 0982d46986 (このIDを非表示/違反報告)
リョウ - すみません、パスワードって変わりましたか?今までのパスを入力しても、間違っているということになって編集できないのですが……。 (2022年12月11日 9時) (レス) @page45 id: c77ecc330e (このIDを非表示/違反報告)
小鳥遊ふゆう - 更新失礼しました! (2022年12月10日 22時) (レス) id: a30ccd45c8 (このIDを非表示/違反報告)
ピピピのピ - 更新失礼しました! (2022年12月10日 19時) (レス) id: dd7f2196ba (このIDを非表示/違反報告)
リョウ - 更新失礼致しました! (2022年12月10日 17時) (レス) @page46 id: 2a987646b1 (このIDを非表示/違反報告)
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