【合作企画】我ら空木高校栄進クラス！！２【募集中】

旗印戦が終わって3(リョウ) ページ3

皆様と共に講堂から出ると、それぞれが他の人に話しかけたりし始める。

(何だかこういう時に1人でいると浮くものですね。)
そう思いつつ、風で落ちてしまった桜の花を何輪かしゃがんで拾う。

それから、誰にも話しかけずに教室へと一直線に向かうことにした。


まだ誰もいないガランとした教室が目に映った。
静寂だけが部屋の中を満たしていて、今朝とは雰囲気が全く違うように思われる。
それから、自分の席に朝と同じように静かに座っておく。

拾った桜の花は、時間がある時に押し花の栞にしましょう。
花の状態が良くてありがたいですね。
そんなことを考える内に思わずフフッと笑みが漏れる。
急に気恥ずかしくなり、教室に誰もいなくて良かったと心の底から安堵する。

官兵衛様以外の方に笑顔を見せるのは、まだ慣れないので恥ずかしく感じます。
いつになったら「無表情オバケ」を脱却できるのでしょう？
ちなみに「無表情オバケ」は中学生の時につけられたあだ名です。
あまりにも私に対して失礼なあだ名だと思いますが、思い当たる節があるので否定は出来ません……。


高校生活が良いものになるのか…。
それは『私がどれほどあの方たちに歩み寄れるか』によりますね。
まあ、ほどほどに頑張りましょうか。



彼女はかすかに口元を緩めながら、他のクラスメイトたちが来るのをじっと待っていたのでした。

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