【合作企画】我ら空木高校栄進クラス！！【募集中】 (ページ40)

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「先輩は、佐藤ちゃんが何処に居るのかご存知ですか？」

質問すると、あからさまに目を逸らしてしどろもどろに「栄進の教室」と答える先輩に、わたくしは怪しく感じました。

だって、あんなに濃いメイクをして偉そうにしている子が、ただ広いだけの他と大差ない栄進クラスまで足を運ぶとは思えないもの。
派手好きで目立ちたがり屋さんの子が行きたくなる場所といえば…

「… 講堂ね。」

講堂には大きなステージと観覧席、そしてキラキラなステンドグラスとシャンデリアがあるの。

すると、図星を突かれたかのような反応を見せる先輩に、「ビンゴね。」と確信しました。

嘘つきはいけません。先輩だろうと、きっちりお仕置きしなければ。
わたくしはゆっくりと先輩に近づき、耳元でこう囁きました。

「…… ねぇ、先輩。知ってますか？
人間の頸動脈って、爪だけで簡単に切れちゃうんですって。」

人差し指を先輩の首筋に当て、太い血管に沿ってツー… と指でなぞる。

「気になりませんか？本当なのかしら…… って。」

下へなぞり行き場を失った指で、先輩のおでこをコツンとつつく。

「ふふふ…… ♪なぁんて。冗談ですよ。」

先輩を安心させたくてにっこりと微笑めば、何故か先輩はますます顔を青くさせてしまいました。

「次、嘘ついたら… 」

先輩がちゃんと更生してくれるように、真っ直ぐに瞳をとらえてお話します。

そして、「……… ね？」とウインクしたら先輩は固まって動かなくなってしまいました。

「… 先輩？堀川先輩？」

目の前で手を振ってもピクリともしない先輩。

「？？？」

突然の出来事にキョトンとする綾姉さん。

「どうしましょう… 」と考えた末、「佐藤ちゃんを見つけなきゃ」と講堂へと向かいました。
勿論、神鳥谷ちゃんたちに伝えるのも忘れずに。