旗印の季節13(麗鳴) ページ28
「入学早々に旗印を出されるとは思わなかったな...は〜...今日は早う帰りたかったんじゃが...弁当を持ってきておらんし...」
井伊直虎。
法螺貝が鳴ってから数分後。
こんな堂々とした女城主のような態度だが現在立っているのは旗印とは全く関係ない家庭科室の前である。
何を隠そうこの少女、
思っくそ迷ってしまっている。
他のクラスメート達が協力して敵を倒そうとしているのにも関わらず、直虎は一人で戦おうとしている。
赤く染め上げた特徴的な三編みを揺らし、「これ以上動かぬ方が得策か...」と竹刀に手をかけた。
腕っぷしが強く、殴る蹴るも得意ではあるし、幸いにも竹刀を持参していたので抵抗くらいは可能だろう、と早くも腹の虫が鳴き始めた腹を抑える。
「...腹が空いておるのに何故喧嘩をせねばならぬ...昔から言われておろう、腹が減っては戦はできぬ、と。」
天井を見上げ、思いっきり溜め息をつく。
すると静かな廊下に足音が響く。
直虎は文句をブツブツと呟いていた口を噤み、竹刀を握り直す。
7人がお気に入り
「募集企画」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
珠奈(プロフ) - 更新いたしました。 (2022年11月17日 16時) (レス) id: 570e8cf367 (このIDを非表示/違反報告)
リョウ - 更新致しました。 (2022年11月17日 11時) (レス) id: 5a84eaf6bf (このIDを非表示/違反報告)
ピピピのピ - 更新させていただきました!! (2022年11月17日 7時) (レス) id: dd7f2196ba (このIDを非表示/違反報告)
夜宵ノ良(プロフ) - 更新させていただきました! (2022年11月15日 19時) (レス) id: 271a44bab7 (このIDを非表示/違反報告)
TENN - 更新させて頂きました (2022年11月14日 17時) (レス) @page40 id: 56fa1dd384 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ