旗印の季節3 (小鳥遊ふゆう) ページ18
ゆうなside
入学早々倒れている生徒たちを見つけ何とかしようと保健室を探したのはいいものの今日初めて来た所に何があるか分かるはずもなく、
「保健室ってどこですか…」
ただ校内を走り回っただけという結果になった しかも、
「あれ、この景色さっきも…」
同じところをぐるぐると行ったり来たりしていただけだった()
栄進クラスの中でも上位に入る身体能力を持っているであろうゆうなでも流石に疲れてしまう
倒れていた生徒たちは諦め、唯一場所を把握していた栄進の教室に向かい始めた途中ある放送が耳に入ってきた
『皆さん、旗印が提出されました』
『提出したのは、1年D組・佐藤真奈美さん』
旗印は、今から2時間以内に栄進クラスの誰かを倒す という内容
「栄進…!?というか入学式は!?!?」
その問いに返事をするかのように、『尚、入学式は旗印戦の為、中止となります。』と言う放送が入った
『それでは旗印戦、開戦!』
法螺貝を吹く音が鳴り響き、突然の旗印にあっけにとられていたがハッと我に返る
旗印の内容は栄進の誰かを倒す 誰か、ということは…
「私も対象に入る…!?」
もし提出者と鉢合わせでもしたら確定で戦うことになる
戦えるが旗印は学校に慣れてからにしておきたい
まだ場所さえ把握していないことを先程この身をもって自覚したばかりだ
「1人なら倒せそうですが何人も来られるとなると流石に教室を把握していない段階では不利です…」
今はクラスメイト達がいる栄進教室に向かうのが最優先事項と考え教室に向かう足を速めた
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あれこれ考えているといつの間にか教室の近くに立っており、中をこっそり見ると予想通り既に多くの生徒たちが席についていた
「(やっぱり既にいらっしゃいましたかあああ…)」
遅刻をした際既に多くの生徒たちがいる教室に堂々と「遅れました!!」と入るには勇気がいるだろう 視線が痛く気まずすぎる
ゆうなは絶賛その状況に陥っていた()
「(どうしましょうかなり遅れているでしょうし…でも入りにくい…)」
腹をくくって入ればいいのだがそれが出来ないのが彼女の欠点
仕方なく近くにあったベンチの様な長い椅子に座り、万一鉢合わせした時の対処法を練るかたわら時間を潰すことにした
「(この教室に来ると考えると1番に私を狙うはず そうすれば他の皆さんに無駄な体力を消耗させなくて済みます …しかし…)」
入学初日からこのようなことになるとは…
先が思いやられ、つい口からは重いため息が出た
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珠奈(プロフ) - 更新いたしました。 (2022年11月17日 16時) (レス) id: 570e8cf367 (このIDを非表示/違反報告)
リョウ - 更新致しました。 (2022年11月17日 11時) (レス) id: 5a84eaf6bf (このIDを非表示/違反報告)
ピピピのピ - 更新させていただきました!! (2022年11月17日 7時) (レス) id: dd7f2196ba (このIDを非表示/違反報告)
夜宵ノ良(プロフ) - 更新させていただきました! (2022年11月15日 19時) (レス) id: 271a44bab7 (このIDを非表示/違反報告)
TENN - 更新させて頂きました (2022年11月14日 17時) (レス) @page40 id: 56fa1dd384 (このIDを非表示/違反報告)
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