少年 ページ2
「え、えと……金を出せ!!」
私は驚いた。人を探すために川をぼーっと眺めていたら、こんな真っ昼間から恐喝に遭遇してしまったのだ。誰だって吃驚する。
(厭な時代だなぁ……)
「あの……お金を……」
恐らく私が長い間口を閉ざしていたから困っているのだろう。
『ご免。生憎私は人を探している途中でね。まあ、私が探している人に頼めばご飯くらいは奢ってくれると思うよ?』
……あの人、財布落としてそうだけども。
「……!
あ、有難うございます!」
『そうだ。君、名前は何て云うのかな?』
「中島敦です」
『わたしはAだよ。処で敦君は――――』
何気無く川の方に目を遣ると、
『……あ』
「如何したんですか?」
『……敦君は、泳げる?』
「え?」
『あの、さ……敦君。……見て』
敦君の肩を軽く叩き、川を指差した。
「???」
足だ。川から足が生えている。にょきり、と二本。あぁー……今沈んだ。
『因みに多分あれが私の探し人だよ』
「え"」
『敦君、一寸手伝ってくんない?』
「は、はい……判り、ました」
『有難う。頼むよ?』
<川から救い出す事十数分後だよイヤッフゥ↑>
「ゲホッ……ケホケホ……」
『大丈夫?』
「はい……何とか……」
憔悴した顔で咳き込んでいる敦君。私が涼しい顔をしていられるのは経験の差か大きいのだろう。もうこの人を何度川から助け出したか……ははっ……☆(魔法の国のネズミ風
「だ、大丈夫ですか……?」
今、完全に目が死んでましたけど……と云われた。
『……うん。まあ……うん』
煮え切らない返事をした。実際そこまで大丈夫な精神状態じゃない。
ぺちぺちと諸悪の根元の頬を叩いて起こす。
『起きてくだs』
云い終わらないうちに目を醒ました。
そして勢いよく起き上がる。
「うおっ!」
「――助かったか……ちぇっ」
敦君の表情を見るに『「ちぇっ」つったかこの人!?』とでも思っているのだろう。
※大正解
「あ!Aちゃんっ!お早う!」
『……お早うございます。』
「この少年は誰だい?
はッ!真逆……!彼氏である私を差し置いて
この少年と逢い引きをッ!?」
『私は貴方と付き合っている覚えはありませんが。ちょっと待って敦君?本気で受け止めないでね?私泣くよ?』
「は、はあ……?」
『……人に迷惑をかけない清くクリーンな自 殺とやらが貴方の信条なのでしょう?』
「自 殺……!?」
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鮭茶漬け - はらさん» すみません、忘れてました…… (2018年4月24日 19時) (レス) id: 2a5ccbeee5 (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグ外し忘れていますよー違反行為なのでちゃんと外して下さいねー (2018年4月24日 6時) (レス) id: 176a6726c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鮭茶漬け | 作成日時:2018年4月24日 6時