僕の秘密はナイトメア。 (ページ12)

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こ「ねぇ…この敵ってさ、なんか変じゃない…？」

ソロでやってたときに戦ったことあるけど、なんか違う気がする…。

悠「うーん、俺にはわかんないなぁ…。どの辺？」

こ「なんて言えば良いんだろ…？見た目は同じなんだけど…なんか感情がありそう…」

悠「確かになぁ…けど、そういう敵なんじゃないの？」

こ「いや…前は違った」

この違和感を、言葉で表せないもどかしさ。

なんか、覚えがある。

なんだっけ…。

悠「あっ…！ちょっと下がって論くんっ」

こ「えっ…？」

気が付いたときには遅くて…。

素早さでは勝てない敵との、通常戦が始まっていた。

悠「とりあえず…論くんは逃げて」

こ「どうして…そういうことが言えるの…？」

悠「大丈夫。俺も、逃げるから」

こ「っ…。わかった」

だけどそんな悠希くんの言葉も、実際には叶わなかった。

強すぎる敵。

一撃必殺。

何故か、神経機能はルーレットで決まった。

…

…

…

…

心臓にね。

こ「悠希くんっ…。どうして…」

悠「ごめんね、論くん。俺、足手まといだ」

こ「そんなこと…」

ないよ、って言いたかったけど。

この状況でそれを言えるほど、僕は強くない。

悠「俺のことは、忘れて良いよ。友達のお兄さんにこんな人いたな、くらいで」

こ「良くなんかないよ！全っ然良くない」

この前怒られたときと、正反対になった感じかな。

めちゃくちゃ、頭に血が上ってる。

こ「僕が、神経機能を取り戻す！」

悠「意味ないよ、そんなの。だって、取り戻しても次に失うのは心臓確定だから」

こ「悠希くん…何を見てたの？」

悠「え？」

こ「悠希くんが選ぶより前に、心臓に決まってた。何者かの介入があったとしか思えない」

そう、あのとき本来ならば、悠希くんが神経機能を選べたんだ。

悠「ああ…そっか…え、てことは…」

こ「頭脳戦を、仕掛ける」

八城さんにも手伝ってもらって、だけどね。