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知りたい ページ5

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自主練習を切り上げて急ぎ足で向かったのは、人気の無い昼の男子寮。


何かと忙しい五条先生は高専の男子寮に部屋を借りているらしく、そこで話をしようという向こうからの提案である。


実際「この件」に関しては、限られた人間以外に口外する必要がない。

もちろんそのことは私も承知しているし、だからこそあいつと縛りを交わした事実を誰にも言わずに留めておこうとしていたのだ。






「……やあ、待ってたよ」






でもどうしたって、最強の呪術師である五条悟の前では私のチンケな嘘は通じない。


私は開かれた扉の向こうでいつもみたく笑みを浮かべる彼の声に背筋を伸ばしながら、殺風景な部屋の中へと踏み込んだ。


必要最低限のものしか置かれていないような生活感のない部屋が、私の緊張を煽る。






「悠仁のこと。どうして僕に言わなかったの」


『……半信半疑だったからです。私はあいつを信用しているわけじゃない。だからこそ、何かあった時罰を受けるのは私だけで良いと思った』






恐ろしいほどの静けさに満ちた部屋の中で、私は五条先生の問いに端的に答えた。


これは私の本心だ。宿儺のことを信用するのは些か気が引ける。

けれどこれが悠仁のためになるならと、縋ってしまった私が居たことも確か。


この選択が間違っていて、もし周りを巻き込むことになってしまったら……いっそそんなことになるなら初めから誰にも言わず、一人で抱え込むことが吉だと思った。






「大切な人を助けたい君の気持ちは理解できる、けれど相手は宿儺だ。まともに殺り合って敵う相手じゃないよ」


『それは十分理解しています……なんなら、私が一番良く知ってる』






何度も何度も言葉を交わしてきた。それでもあいつが何をしたいのか、何のために存在しているのかすら私には分からない。


元が同じ人間だとしても、両面宿儺の生きる世界と私の生きる世界は天と地ほどの差があることは分かりきっていることだ。


しかし、その事実を前に立ち尽くしたままあいつの思い通りに事を進めることだけが正解なのかと問われれば、私は迷わず首を横に振るだろう。



一体どうすれば、私は呪術師としての「真っ当な生き方」を歩んでいくことができるのか。






『……だから、五条先生。私に今一度、全てを見極めるための時間をくれませんか』







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さくら(プロフ) - 今日一気読みしましたぁ✨続き気になるぅ〜😭もう作者様のファンになりました私!!話好きすぎる…🥺いつでもまってます!! (8月15日 0時) (レス) id: b75e9c1e96 (このIDを非表示/違反報告)
おむすび(プロフ) - 本当にこの話大好きです!更新待ってます! (8月11日 23時) (レス) @page33 id: 5b99419290 (このIDを非表示/違反報告)
Nyamyu(プロフ) - 更新もっとほちぃっす… (7月27日 5時) (レス) id: 6b9d2f667c (このIDを非表示/違反報告)
D - めっちゃ読みやすいです。小説の書き方、スッゴイ好きです!つい夜更かししてしまうほど全て読んでしまいました。更新、お待ちしています。無理なさらない程度で! (2023年4月9日 11時) (レス) id: e1459171f3 (このIDを非表示/違反報告)
いか焼き - 忙しい中でもこんなに更新してくださっている…!(泣)ありがとうございます!!人気の作品って突然更新停止してる奴が多いのでめっちゃ嬉しいです…!無理しない程度で更新してください!全然こっちは待つので!!お身体にはお気をつけて下さい!!!!! (2022年7月4日 3時) (レス) @page21 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年2月27日 13時

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