疎い ページ19
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あの後、先生としばらく色々な話をした。
もちろん、私の記憶がすっぽ抜けた理由は分からず終いだ。
とはいえ先生には何か思い当たる節があるらしく、そこについては何度も釘を刺されたけど。
「いつも言ってるけど、一人で抱え込まないようにね」
『……分かってますよ。先生のおかげで耳にタコができそうなくらいです』
「まあ君、前科持ちだし。他に何か隠してることとか無いだろうね」
『いや、言い方……別に隠してることなんか』
そもそも、他人に逐一報告する義理なんかない気がするけど。こっちにだって、プライベートを保護する権利くらいあるはずだろう。
心の中でそんな悪態を吐きながらも、後から色々言われるのは嫌なので一応考えるだけ考えてみたが、隠し事なんて一つも……
『……あったかも』
私がそう言った瞬間、先生の口元がへの字に歪んだのが見えた。
と言っても誤解である。これは隠し事と言うより、忘れていたという表現が正しいだろう。
「……僕ってそんなに信用ならない？」
『ふ、不可抗力です……今思い出したから隠してた訳じゃありません』
心做しか、しゅんと肩を落として見える五条先生に向けて苦笑いを浮かべながら、私はぼんやりと思い出す。
私のものでは無い記憶の中で揺れる、あの翡翠の髪のこと。
『先生、翡翠色の髪の呪術師って知ってたりします？』
「翡翠色の髪？なんでまた」
『……さっき眠っていた時、夢にそんな人が出てきたんです。それがどうも気になって』
もしかしたらあの人が、宿儺を知るための鍵になるかもしれない。
こういうのを調べるなら、私よりツテのある五条先生の方が断然強いだろうし。
『顔はよく分かりませんでした。ただ、かなり昔の人だと思います』
「……分かった、僕なりに少し調べてみよう。大昔からの呪術界について書かれた史書なんかも保管されてるから、後で持ってくるよ」
『本当ですか……！』
「もちろん、可愛い教え子の頼みだからね。ただし、何か分かったら僕にも教えること。良いね？」
五条先生の言葉に、私はコクコクと首を縦に振る。
この選択が吉と出るか凶と出るかは分からないが、少なくとも何かしらの収穫は得られるだろう。
……いつの日か、あいつの真意に少しでも近付くことができるのならば、
私は＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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さくら(プロフ) - 今日一気読みしましたぁ✨続き気になるぅ〜😭もう作者様のファンになりました私！！話好きすぎる…🥺いつでもまってます！！ (8月15日 0時) (
レス) id: b75e9c1e96 (このIDを非表示/違反報告)
おむすび(プロフ) - 本当にこの話大好きです！更新待ってます！ (8月11日 23時) (レス) @page33 id: 5b99419290 (このIDを非表示/違反報告)
Nyamyu(プロフ) - 更新もっとほちぃっす… (7月27日 5時) (レス) id: 6b9d2f667c (このIDを非表示/違反報告)
D - めっちゃ読みやすいです。小説の書き方、スッゴイ好きです！つい夜更かししてしまうほど全て読んでしまいました。更新、お待ちしています。無理なさらない程度で！ (2023年4月9日 11時) (レス) id: e1459171f3 (このIDを非表示/違反報告)
いか焼き - 忙しい中でもこんなに更新してくださっている…！（泣）ありがとうございます！！人気の作品って突然更新停止してる奴が多いのでめっちゃ嬉しいです…！無理しない程度で更新してください！全然こっちは待つので！！お身体にはお気をつけて下さい！！！！！ (2022年7月4日 3時) (レス) @page21 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀛 | 作成日時：2022年2月27日 13時
